TSMCアリゾナ工場、2024年に4nm、2026年に3nmプロセス製造ライン稼働へ
TSMCは米アリゾナに第2工場を建設し、2026年に3nmプロセスでの半導体製造を開始すると、CNBCが報じました。
2026年に3nmプロセスでの半導体製造を開始予定
TSMCが現地時間2022年12月6日にアリゾナ州フェニックスで開催した式典において、ジョー・バイデン大統領とともに、第2工場の建設と同州への投資額を120億ドル(1兆6,380億円)から400億ドル(5兆4,600億円)に引き上げることを発表しました。
TSMCのアリゾナ工場では、2024年から4nmプロセスでの半導体製造が開始されます。
また、近隣に建設する第2工場の稼働開始時期は2026年で、そこでは3nmプロセスでの半導体製造が行われることを同社が明らかにしました。
TSMCがアリゾナに建設する2つの工場が稼働した場合、ウエハー換算で年間60万枚の半導体製造が可能になり、米国企業の年間需要をまかなうことができるようになる見込みです。
最先端プロセスから1世代遅れる見込み
ただし、3nmプロセスおよび4nmプロセスのいずれも、アリゾナ工場で製造開始される頃にはTSMCの最先端プロセスではなくなっていると、Financial Timesが指摘しています。
そのため、アリゾナ工場が稼働開始後も、最新のApple AシリーズチップやMシリーズチップは引き続き、TSMCの台湾工場で製造されるようです。
Appleのティム・クック最高経営責任者(CEO)は式典で、TSMCアリゾナ工場で製造される半導体を購入すると述べていますので、最先端プロセスを用いないシステム・オン・チップ(SoC)や、モデム関連の半導体(RF IC)などの購入を検討してるのかもしれません。
Source:CNBC via Patently Apple,Financial Times,9to5Mac,MacRumors
Photo:Apple Cycle(@theapplecycle)/Twitter
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