車を“再発明”したいApple、Apple Car関連の特許申請がピークに

Apple Car AH

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リリースが近いと言われ続けながら、一向に全貌が明らかにならないApple Carですが、Appleの取得した特許を振り返ってみると、同社がこのプロジェクトを依然として諦めていないことが分かりました。

2021年は特許出願数がピークレベルに

2014年頃から噂されてきた、Appleの自動運転車プロジェクト(通称“Project Titan”)ですが、詳細は依然として不明のままで、一時は計画の頓挫も噂されたほどです。しかし、Nikkei Asiaによると、同社は入念な準備をして計画を進行させているそうです。
 
具体的には、Appleは2000年以降、自動運転に関するソフトウェアやシートやサスペンションなどのハードウェアに関する特許を合計で248件申請しています。
 
自動車関連の特許出願が目立ち始めたのは、初代iPhoneをリリースした翌年の2008年でした。この申請ペースは2017年の66件をピークに一時期先細ったものの、2021年の申請内容すべてが公開された場合、再び最盛期の2017年と同程度の出願数になるとのことです(特許が正式に成立するには最大で1年半を要します)。

クックCEOが距離を置いている?

ではなぜ、Apple Carの進展は明らかにされないのでしょうか。Appleの秘密主義は有名とはいえ、大きな進展があれば、何らかの情報がメディアに漏れ出てもいいはずです。
 
内部事情に詳しいニュースサイトThe Informationによると、ティム・クック最高経営責任者(CEO)は遠くから見守るだけで、Project Titanのオフィスを訪れることがほとんどないことも関係しているそうです。
 
同メディアはクックCEOを「製品のあるべき姿を明確に定義し描くことのできる唯一の人物」だとし、Apple Carに対する彼の距離を置くかのようなリーダーシップが、プロジェクトにダメージを与えていると述べています。

車を“再発明”したいApple

Project Titanが一体何を目的としているのかも正確には不明です。乗用車型の自動運転車との見方が主流ではあるものの、乗用車ではなく電気(EV)バンになるとの報道や、自動車開発を諦め運転ソフトウェアに注力するのではないかとの観測も過去には浮上していました。
 
しかし、Nikkei Asiaによると、Appleは車を“再発明”したいと考えており、CarPlayなどのソフトウェアに固執しているわけではないようです。2025年はコネクテッドカー(インターネットと常時接続した車)やEV市場が転換点を迎える年になるとされていますが、それまでにAppleはApple Carをリリースできるのでしょうか。
 
 
Source:9to5Mac,Nikkei Asia
Photo:theapplehubofficial/Facebook
(kihachi)

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この記事を書いた人

丸みを帯びたiPhone3GSの筐体に惚れ込み、Apple信者を誓ったのも今は昔。2014年から始めたライター業がきっかけで、気づけばXiaomiやHuaweiなど中華スマホにも手を出す浮気症に。

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