A16 Bionicの性能向上は小幅?TSMCの製造プロセスロードマップ〜クオ氏
アナリストのミンチー・クオ氏が、TSMCの半導体製造プロセスロードマップと、A16 Bionicの性能およびM2登場時期に関する予想をTwitterに投稿しました。
性能向上率が低いため、実績ある製造プロセス利用か
クオ氏は、A16 BionicがTSMCの5nmプロセス「N5P」で製造される可能性が高いとし、その理由について下記の点を指摘しています。
- 3nmプロセス「N3」と、4nmプロセス「N4P」での半導体量産開始は2023年
- 今年後半にAppleが利用可能なのは、5nmプロセス「N5P」と、4nmプロセス「N4」
- N4はN5Pに対する優位性がない
A15 Bionicは、TSMCのN5Pで製造されています。A16 BionicもN5Pで製造される場合、処理能力と電力効率の向上は小幅に留まり、システム・オン・チップ(SoC)の名称変更はマーケティング的な意味合いが強いとクオ氏は述べています。
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A15 is made by TSMC N5P. Because N4 has no advantages vs. N5P, it's reasonable for A16 to stick with the N5P, implying that improvements in performance and power-saving from A16 should be limited. Naming iPhone 14 Pro's chip as A16 is more of a marketing purpose.— 郭明錤 (Ming-Chi Kuo) (@mingchikuo) May 29, 2022
M2は次世代製造プロセスを使用すると予想
クオ氏はまた、新型MacBook Air用のAppleシリコンも、A16 Bionicと同様の課題に直面すると伝えています。
同氏は、新型MacBook Airの最大の話題はデザインの刷新であり、SoCはM1を継続採用すると予想していました。
M2を発表してAppleシリコンの高い性能を訴求するのであれば、2023年まで待ってN3もしくはN4Pで製造したほうが効果的と、クオ氏は考えています。
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There is nothing bad with naming a minor-upgrade CPU of all-new design MBA as M2, which can also help new MBA sales. But if M2 series aims to bring great upgrades vs. M1 series and further enhance Apple Silicon's brand image, using 2023 N3/N4P wafer for M2 is better.— 郭明錤 (Ming-Chi Kuo) (@mingchikuo) May 29, 2022
Source:郭明錤(@mingchikuo)/Twitter
Photo:Appledsign/Facebook
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