ウクライナ副首相、ロシアへのApple製品販売停止を要請〜ティム・クックCEOに書簡

Apple Russia ロシア

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ウクライナの副首相が、Appleのティム・クック最高経営責任者(CEO)に対し、ロシアへの製品販売の取りやめ、App Storeへのアクセス遮断を要請しました。

ロシアの若者たちが侵攻に反対する後押しとなることを期待

ウクライナの副首相で、デジタル・トランスフォーメーション(DX)担当大臣のミハイロ・フェドロフ氏はTwitterで、Appleのティム・クックCEO宛ての書簡を公開しました。
 
2月25日付の書簡でフェドロフ氏は、Appleがロシアでの製品販売を取りやめ、App Storeへのアクセスを遮断することで、ロシアの若者たちや活動的な人々がロシアのウクライナ侵攻に反対するきっかけになることを期待している、と述べています。
 


 
現在31歳のフェドロフ氏は、2019年8月にウクライナ政府のDX担当大臣に就任、2024年までに政府サービスの100%をオンラインで完結させ、20%は自動化させる目標を掲げています。
 
アメリカ政府は、ロシアへの制裁として一部製品の輸出停止を発表していますが、現時点ではAppleの製品やサービスは制裁の対象とはなっていません。
 
フェドロフ氏は、イーロン・マスク氏にSpaceXの衛星インターネットサービスStarlinkをウクライナで使用できるようにしてほしいと要請、マスク氏が対応を明言しています。

クックCEOは憂慮と支援を表明

Appleのティム・クックCEOは、フェドロフ氏からの呼びかけに直接回答はしていませんが、Twitterでウクライナ情勢への憂慮と、支援の意思を表明しています。
 
なお、Appleは2月初旬にロシア国内に拠点を設置しています。これは、ロシア政府によるAppleなど海外の大手IT企業への要求に応じた動きとみられます。
 
ロシア政府は国内で販売されるスマートフォンやパソコンに、政府指定アプリのインストールを義務化しており、Appleは2021年3月にロシア政府指定アプリのプリインストールを可能としています

 
 
Source:Bloomberg
Photo:Apple Russia
(hato)

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この記事を書いた人

2013年からライター&編集担当として活動。2007年、駐在中のシリコンバレーで発売直後の初代iPhoneに触れて惚れ込む。iPhone歴は3GS→5s→6 Plus→7 Plus→XS Max→12 Pro Max→14 Pro。

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