Snapdragon 8 Gen 1、アクティブ冷却で高性能維持も消費電力に課題
Qualcommの新フラッグシップ システム・オン・チップ(SoC)であるSnapdragon 8 Gen 1は、性能のポテンシャルは高いものの発熱によりすぐに動作周波数が低下するとされています。
普通のスマートフォンよりも冷却性能に優れたゲーミングスマートフォンでSnapdragon 8 Gen 1を動作させたテスト結果によると、このSoCはやはり冷却が重要であり、アクティブ冷却によって性能を引き出せることがわかりました。
Redmi K50 Gaming EditionとNubia RedMagic 7 Proでテスト
このテストで使われたのはいずれもSnapdragon 8 Gen 1を搭載した以下の2機種です。
- Redmi K50 Gaming Edition
- Nubia RedMagic 7 Pro
これらの端末で「Peacekeeper Elite」と「League of Legends」を動作させたところ、これまでテストされてきた普通のSnapdragon 8 Gen 1搭載スマートフォンよりもフレームレートが高くかつ安定していたそうです。
特にNubia RedMagic 7 Proには強力な冷却機構が搭載されていることから、Redmi K50 Gaming Editionで平均56.3fpsにフレームレートが落ち込むテストでも平均58.7fpsを保ちました。
アクティブ冷却機構が有効だが消費電力に問題が
Nubia RedMagic 7 Proにはアクティブ冷却と呼ばれる、ファンなどを使って積極的にチップを冷やす方式が使われています。
この方式は普通のスマートフォンに使われるパッシブ冷却よりも効率よくチップを冷やすことができますが、消費電力が増えるのが問題です。
上記のケースでは、パッシブ冷却方式と思われるRedmi K50 Gaming Editionの消費電力が5.9ワットであったのに対し、アクティブ冷却方式のNubia RedMagic 7 Proは9.2ワットの消費電力でした。
消費電力が増えればバッテリー駆動時間が短くなり、より大きくて重いバッテリーを搭載する必要があります。
今回およびこれまでのベンチマーク結果からは、Snapdragon 8 Gen 1のポテンシャルを引き出すにはアクティブ冷却が必要であるように見えますが、性能を取るべきかバッテリーを取るべきか悩ましいところです。
Source: Digital Chat Station/Weibo via Notebookcheck
(ハウザー)