2022年にチップ不足が改善される?~Qualcomm CEOの発言

    QualcommのCEOの画像

    QualcommのCEOの画像
     
    チップ不足はスマートフォンを始め、さまざまな業界に影響を与えていますが、ようやく改善されるかもしれません。
     
    Qualcommの最高経営責任者(CEO)であるクリスティアーノ・アモン氏が、2022年にチップ不足が改善される見込みであると発言しました。
     
    しかしながら、他の半導体メーカーからは否定的な見解も出されています

    2022年にチップ不足が改善される?

    アモン氏によると、2021年はすでに2020年に比べてチップの供給が改善されており、2022年にはさらに改善されることが予想されるとのことです。
     
    これに対してIntelのCEOであるパット・ゲルシンガー氏はチップ不足は2023年後半まで続くとし、NVIDIAのCEOであるジェン・スン・ファン氏も2022年は需要が供給を遙かに上回るとしています。
     
    また、The Wall Street Journalはチップ不足は2024年まで続くとしています。
     
    一方、調査会社のIDCは2023年にはチップ余りが発生すると予測しており、さまざまな見解が混じり合っている状況です

    MediaTekを意識しての発言?

    今回のアモン氏の発言は、MediaTekを意識してのものである可能性があります。
     
    Qualcommは先日、新型フラッグシップ システム・オン・チップ(SoC)であるSnapdragon 8 Gen 1を発表しました。
     
    これに対し、ライバルであるMediaTekはこれと競合するDimensity 9000を発表し、その供給量に自信を持っていると発言しています。
     
    Snapdragon 8 Gen 1の供給量が十分でない場合、スマートフォンメーカーはMediaTekに乗り換える可能性があり、Qualcommが強みを持つハイエンドスマートフォン向けSoC市場でシェアが奪われるかもしれません。
     
    このため、Qualcommも十分な供給量があることをアピールするため、アモン氏は今回の発言をおこなったとも考えられます

     
     
    Source: The Elec, The New Stack via Gizmochina
    (ハウザー)

    この記事がお役に立ったらシェアお願いします

    この記事を書いた人

    本職はSoCの設計者。このためPCやスマホのHW/SW両方に造詣が深く、その知見に基づいた記事を執筆している。スマホ歴はiPhone4→(Android)→iPhone XR→13 Pro。

    特集

    [PR]オフィシャルサイト

    目次