AMDとMediaTek、Wi-Fiソリューションで協業~モジュールを共同開発

    AMDのロゴ

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    PC向けCPU/GPUチップ大手のAMDと、スマートフォン向けシステム・オン・チップ(SoC)大手のMediaTekが、Wi-Fiソリューション開発での協業を発表しました。
     
    第一弾としてWi-Fi 6Eに対応したモジュールである、RZ600シリーズを共同開発するとのことです。

    Wi-Fiソリューションを共同開発するAMDとMediaTek

    これは、MediaTekが11月19日に同社のプレスルームで明らかにしたものです。
     
    それによると、AMDとMediaTekは、業界をリードするWi-Fiソリューションを共同で開発するとしています。
     
    第一弾としてMediaTekのFilogic 330Pチップセットを搭載した、AMDのRZ600シリーズの開発をおこないます。
     
    RZ600シリーズはWi-Fi 6Eに対応したWi-Fiモジュールであり、AMDのRyzenシリーズCPUが搭載されたPCに使用される予定です。

    通信に関するノウハウがほしいAMD、PC市場に食い込みたいMediaTek

    この協業の背景には、それぞれの足りない分野を補完する狙いがあるとみられます。
     
    AMDはCPUやGPUといったプロセッシングの分野に強みがあるものの、Wi-Fiのような通信の分野には強くありません。
     
    これに対して、MediaTekはスマートフォン向けSoC製品やモデム製品を多く持ち、CESでのWi-Fi 7のデモを予告するなど、通信に関するノウハウを多く蓄積しています。
     
    また、MediaTekはArm版Windows向けのチップを将来的にリリースするとしており、AMDとの協業でPC市場に食い込むための足がかりをつくりたいと考えられます。
     
    一方で、AMDとSamsungがスマートフォン向けGPUで協業したり、MediaTekとNVIDIAがChromebook向けGPUで提携したりするなど、各社入り乱れての協力関係が構築されている状況です。

     
     
    Source: MediaTek via Notebookcheck
    (ハウザー)

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    この記事を書いた人

    本職はSoCの設計者。このためPCやスマホのHW/SW両方に造詣が深く、その知見に基づいた記事を執筆している。スマホ歴はiPhone4→(Android)→iPhone XR→13 Pro。

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