携帯事業者の満足度調査、オンライン専用プランではLINEMOがトップ

スマートフォン利用者を対象とした、携帯電話会社のサービス満足度調査の結果を、J.D. パワージャパンが発表しました。部門別では、2021年春にサービスが開始されたオンライン専用ブランド/プランの満足度が最も高く、オンライン専用プランの中ではLINEMOの満足度がトップでした。
携帯事業者を4部門で評価
J.D. パワージャパンは9月28日に「J.D. パワー 2021年携帯電話サービス顧客満足度調査」の結果を発表しました。今回が23回目の発表です。
調査は、スマートフォンを利用している18歳〜74歳を対象として、2021年7月下旬から8月上旬にかけて、インターネットで実施されています。
携帯電話業界の動向を反映した4部門について、満足度を測定しています。4部門の回答者数と調査対象事業者は以下のとおりです。
- 大手キャリア(9,500人) :au、NTTドコモ、ソフトバンク
- バリューキャリア(3,900人) :楽天モバイル、UQ mobile 、Y!mobile
- MVNO(2,800人):イオンモバイル、BIGLOBEモバイル、IIJmio、J:COMモバイル、mineo、OCNモバイル ONE
- オンライン専用ブランド/プラン(1,300人):ahamo、LINEMO、povo
満足度トップはオンラインプラン
総合満足度の部門別平均は、2021年春にサービスを開始された「オンライン専用ブランド/プラン」が664ポイントでトップ、以下「MVNO」648ポイント、「バリューキャリア」643ポイント、「大手キャリア」588ポイントの順となっています。
「オンライン専用ブランド/プラン」については、大手キャリアのメインブランドと同等の通信速度と、月額基本料金が3,000円を切る安さの両方が評価されています。
利用者には、毎月のデータ通信量が10GB以上のユーザーが多く、50代以上でも利用者が約3割を占めるなど、広い年代からの支持を集めています。
オンラインプラン、大半が同事業者内での移動
オンライン専用ブランド/プランの利用者が以前利用していたサービスは、ahamoの85%がNTTドコモ、povoの97%がau、LINEMOの78%がソフトバンクと、同じ携帯電話事業者のサービス間で移行するユーザーが多数派です。
この傾向についてJ.D. パワージャパンは、大手携帯キャリアにとって、オンラインブランドは顧客が他の事業者に流出するのを防ぐ強力な防衛策になっている、と分析しています。
改善への期待、オンラインプランではポイントプログラムがトップ
各部門のユーザーが今後改善を期待するもの(複数回答)は、「通信品質」が大手キャリア(17%)、バリューキャリア(29%)、MVNO(28%)でいずれもトップでした。
オンライン専用ブランド/プランでは「ポイントプログラム」が19%でトップとなりました。
2位以下では「iPhoneの販売/ラインナップ」が、バリューキャリアで4位(14%)、オンライン専用ブランド/プランで3位(15%)に入っています。
各部門の満足度ランキングも公開
J.D. パワージャパンは、各部門の満足度の調査結果も公開しています。
総合満足度のスコア(1,000点満点)を構成するファクターと、影響度の大きさは以下のとおりです。
- 各種費用:27%
- 通信品質:25%
- サービスメニュー:20%
- 手続き・サポート対応:15%
- 提供端末:13%
大手キャリア部門
トップはNTTドコモ(595ポイント)でした。各種費用、通信品質、サービスメニューの3ファクターで最高評価を獲得しています。
2位はau(590ポイント)、3位はソフトバンク(573ポイント)が続いています。
バリューキャリア部門
トップはUQ mobile(668ポイント)で、通信品質、サービスメニュー、手続き・サポート対応、提供端末の4ファクターで最高評価となっています。
2位の楽天モバイル(641ポイント)と、3位のY!mobile(632ポイント)が僅差で続いています。
MVNO部門
トップはIIJmio(671ポイント)でした。各種費用、通信品質、サービスメニュー、提供端末の4ファクターで最高評価を獲得しています。
2位はOCNモバイル ONE(656ポイント)、3位はmineo(650ポイント)でした。
オンライン専用ブランド/プラン部門
1位はLINEMO(675ポイント)でした。各種費用、サービスメニュー、手続き・サポート対応の3ファクターで最高評価となっています。
2位はahamo(665ポイント)、3位はpovo(659ポイント)でした。
Source:J.D. パワー ジャパン
(hato)