【実機比較】iPhone13 miniとiPhone SE(第2世代)~本体スペック

    iPhone13 mini SE

    iPhone13 mini SE
     
    iPhoneが大型化していく流れの中でも「コンパクトなiPhoneが好き」という声は根強くあります。Appleもこの声に応える形でiPhone SEやiPhone 12/13 miniをラインナップしています。そこで最新のコンパクト機種iPhone 13 miniとスタンダードなコンパクト機種iPhone SE(第2世代)を本記事(本体スペック)と次記事(カメラ機能)で徹底的に比較します。

    サイズと重量

    iPhone SE(第2世代)はiPhone8と同様の筐体サイズ(高さ 138.4ミリ、幅 67.3ミリ)を採用しており、小さなサイズのiPhoneとして根強い人気を誇っています。一方、iPhone13 miniはさらにサイズが小さくなり、高さは131.5ミリ、幅は64.2ミリとそれぞ数ミリのサイズダウンとなっています。また重量はSE(148グラム)に比べて13 mini(140グラム)は8グラム軽くなっており、小ささや軽さを追求するならSEよりも13 miniになるでしょう。
     
    iPhone SE2 13 mini
     
    しかし13 miniの厚さはSEに比べて0.35ミリ増加しています。カメラのレンズ部分の厚さも大きく影響しているのですが、実際に持った時に感じる厚みには変わりはありません。
     
    両機種を持った時に感じる違いはその形状の違いです。13 miniは側面が直線的なデザインとなっており、持った時にしっかり手に保持される感触です。一方でSEは丸みを帯びたデザインとなっており、手に馴染む感じです。どちらが持ちやすい、落としにくいという際立った差はなさそうで、ここは好みが分かれるところでしょう。

    ディスプレイ

    13 miniとSEの最も大きな違いの一つはディスプレイです。13 miniの本体サイズはSEよりも小さくなったのですが、逆にディスプレイサイズは大きくなっています(13 mini:5.4インチ、SE:4.7インチ)。ホームボタンを廃止して全面ディスプレイを採用したためなのですが、その差は表示領域に大きな差をもたらしています。
     
    iPhone SE2 13 mini
     
    上記写真はYahoo! JAPANのトップページを両機種で表示したものですが、一度に表示できる情報量に大きな差があるのがわかります。13 miniではヘッドラインの下の写真も表示できているのですが、SEではヘッドラインしか表示できていません。一見小さな差ですが、常に使うディスプレイなだけに小さな差でも使用感を大きく変えます。
     
    また13 miniは有機ELディスプレイであるのに対し、SEは液晶ディスプレイが採用されています。そのため13 miniでは有機ELディスプレイの特徴である高いコントラスト比を実現し、黒色をクッキリ表現できるようになっています。この見やすさは、一度有機ELディスプレイを使い始めると液晶ディスプレイには戻れないくらいの差です。またディスプレイのピクセル密度も13 miniでは476ppiであるのに対し、SEは326ppiとなっており、見比べると13 miniの緻密な描写に目を奪われます。

    内部性能

    コンパクト機種とはいえ、13 miniは最新のiPhoneであり、その内部性能は特筆すべき水準に達しています。内部性能の高さをスコア化するアプリ(Geekbench5)でその性能を計測すると、13 miniはシングルコアで1737、マルチコアで4536となっています。このスコアは同じチップが搭載されているiPhone13 Proと同等となっています。
     
    iPhone SE2 13 mini
     
    一方でSEはシングルコアで1328、マルチコアで2957となっており、当然ではありますが最新のチップには見劣りする性能です。このスコアの違いが普段の利用で実感できるかは微妙ですが、負荷の大きな作業をする際には目立った差になって現れるでしょう。内部性能でいえば、やはり13 miniはハイスペック機種、SEはスタンダード機種になります。

    バッテリー性能

    コンパクトなiPhoneで最も注意が必要なのがバッテリー性能です。本体サイズが小さいため、必然的にバッテリー容量も小さく、バッテリー性能はハードに使うユーザーにとって不満を感じやすい部分になります。実際、SEを朝から動画、音楽、Web閲覧、SNSと使っていくと夕方にはバッテリーがかなり減っています。この不満に13 miniはバッテリー容量の増加で対応しています。
     
    バッテリー性能
     
    13 miniのバッテリー容量は2,406mAhであり、同じ13シリーズの機種に比べると見劣りするのですが、12 miniに比べて約179mAh増加しています。またSEのバッテリー容量は1,821mAhであり、これに比べても大幅に容量を増やしています。結果としてビデオ再生(ストリーミング)はSEが8時間であるのに対し、13 miniは13時間、オーディオ再生がSEで40時間、13 miniで55時間と大きな違いを生んでいます。これだけ違えば、13 miniならハードに使っても1日はバッテリーが持ってくれるでしょう。

    生体認証

    13 miniとSEの違いの一つが生体認証方法です。Face IDはその素早い解除とセキュリティ性能の高さで、iPhoneを大きく進化させたのですが、最近ではマスク着用時の不便さが指摘されるようになっています。Apple Watchを使えばマスクをしている時もFace IDでのロック解除を回避できるのですが、Apple Payやパスワードの自動入力時などではやはりマスクをずらす必要があります。
     
    Apple iPhone X Face ID
     
    一方SEは古くからのTouch IDを採用しているため、マスク着用時の不便さはありません。Face IDがいいか、Touch IDがいいか、これはユーザーの使用方法などに左右されることになりそうです。

    通信機能の違い

    13 miniとSEでは対応する通信方法が異なります。13 miniは5G通信までに対応し、SEは4G通信にまで対応します。ただ現時点で5G通信が利用できるエリアはそれほど広くなく、この点を重視して機種を選ぶ必要はないでしょう。5G通信のエリアがもっと拡大し、日常的に低遅延、超高速通信が使えるようになれば、対応する通信方法も重要な選択肢になるでしょう。
     
    探す AirTag
     
    機能面で大きな差につながっているのがUWB(超広帯域通信)への対応の有無です。13 miniはこの通信方法に対応しており、探すアプリでは付近にあるAirTagとの距離や方向を表示する機能が使えます。またiOS15からHomeアプリに追加できるようになった家の鍵や車の鍵をより便利にするためにもUWBが使われます(機能自体が普及するのはもう少し先になりますが)。

    カメラ、レンズ性能

    13 miniとSEの最も重要な違いはカメラとレンズの性能でしょう。コンパクトサイズのiPhoneでも綺麗な写真を撮りたい、印象的な動画を残したいというユーザーの要求は強く、13 miniもこの点を重視して作られています。しかしカメラの性能、画像処理などの比較は、これだけで長くなってしまうので 【実機比較】iPhone13 miniとiPhone SE(第2世代)~カメラ機能 で詳しく比較します。
     
     
    (KAZ)
     
     

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