スマホ各社、2022年はハイエンド端末に注力~Appleもより高価な端末を検討?
最近のチップ不足により半導体製品の値上げがおこなわれ、それがスマーフォンメーカーの利益率に影響することが見込まれています。
このため、Appleをはじめとするスマートフォンメーカー各社は2022年に、より利益率の高いハイエンドデバイスに注力する可能性があるとのことです。
純利益率が5%~10%しかないスマートフォンメーカーの苦境
2020年10月から2021年6月の間に、スマートフォンの主要部品であるシステム・オン・チップ(SoC)大手のQualcommとMediaTekの売上原価はそれぞれ60%と64%上昇したとされています。
また、チップ不足の影響によりTSMCがさらに半導体価格を10%~20%値上げするといわれており、半導体価格の上昇がスマートフォンの価格に転嫁されるのは避けられない情勢です。
Appleを除くスマートフォンメーカーの純利益率は一般的に5%~10%に過ぎないといわれていますが、この半導体価格の上昇によりさらに利益率が低くなる可能性があります。
ハイエンドデバイスに注力して利益率の改善を図るスマートフォンメーカー
そこで、各スマートフォンメーカーは2022年にハイエンドデバイスに注力するといわれています。
ハイエンドデバイスは利益率が比較的高いため、スマートフォンメーカー各社は事業の利益率を改善することが可能です。
Appleもチップ価格上昇の影響を受けるとみられており、対策のため価格をより高く設定したり、より高価なハイエンドデバイスを検討したりしているかもしれません。
ただ、各社がハイエンドデバイスに注力すると、予算が限られている消費者が好むローエンドやミドルレンジのデバイスの選択肢が減ることになり、スマートフォンの平均販売価格も上昇する可能性があります。
9月14日のイベントで発表が予想されるiPhone13については、TSMCのチップ価格の値上げ前に量産が開始されており、このことが販売価格に影響を及ぼすことはないと予想されています。
Source: Nikkei Asia via Android Authority, iMore
(ハウザー)