AppleへのTSMCの値上げは3%にとどまる〜AMDなど他社に対し最大20%値上げ

中国メディアIT之家が、TSMCは各社に半導体価格を10%〜20%値上げすることを通知したが、Appleへの値上げは3%にとどまると報じました。
AMDなどと比べてAppleを優遇
IT之家によれば、Appleとの取引による売上高はTSMCの総売上高で最も大きい20%以上を占めますが、利益額は20%以下で、粗利益率に至っては常に全顧客平均を下回っているとのことです。
対して、AMD、NVIDIA、MediaTekとの取引における粗利益率はTSMCの全顧客平均よりも高いにも関わらず、これらの企業には最大20%の値上げが通知されたようです。
TSMCがAppleを優遇する理由についてアナリストは、下記の理由をあげています。
- Appleからの大量発注がなければ、最先端プロセスに投資し続けられるか不明
- Appleの交渉力は、TSMCより優れている
- 半導体価格の10%〜20%の値上げ通知は一般的なもので、実際は各社からの受注数による
アナリストは、TSMCは今後も研究開発費のかさむ最先端プロセスに投資し続けるのか難しい判断に迫られていると指摘しています。
iPhone13シリーズの販売価格に影響をおよぼすことはない?
TSMCが製造するA14 Bionicの単価は、約40ドル(約4,400円)と噂されています。
この価格を参考に試算すると、iPhone13シリーズが搭載するA15が3%値上げされた場合、その価格は41.2ドル(約4,532円)と、132円の値上げになりそうです。
中国メディアMyDriversは、A15は値上げ通知前に量産されており、TSMCの値上げがiPhone13シリーズの販売価格に影響をおよぼすことはないと予想しています。
Source:IT之家 via Gizchina
Photo:Apple Hub/Facebook
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