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2021年9月6日 10時30分

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ハーバード大教授、世界的チップ不足の理由を解説

Apple A14 Bionicの宣伝の画像


 
世界的なチップ不足はなぜ収まる気配を見せないのか――米ハーバード大学のビジネススクールでサプライチェーン事情を専門とするウィリー・シー教授が、ポッドキャストで詳しく解説しています。

不足するチップは可変的

ウィリー・シー教授によると、昨今の世界的なチップ不足は一般的なデバイスやゲーム機はもとより、自動車や冷蔵庫といったすべての電子機器に対して、入手のしやすさや価格面で影響を与えているそうです。シー教授いわく、SamsungがGalaxy Noteシリーズの展開を中止しなければならなかったのも、市場のチップ供給量が不足していたからとのことです。
 
ただし同氏は、この枯渇の原因が、半導体の主原料である結晶シリコンの供給不足ではなく、特定の種類のチップが不足していることにあると指摘します。しかも不足するチップの種類は「時間帯や週、月などによっても変わるし、他の人が何を買っているかによっても変わってくる」というのだから厄介です。

チップを確保できなくなった自動車業界

先述したようにSamsungがNoteシリーズの展開を見合わせなければいけなくなった一方で、AppleはFoxconnが出荷台数を10%削減したにもかかわらず、今のところは対処しているようにも見えます。
 
しかしこれは、Appleが中長期的視野を持ち、先見の明があったからでしょう。シー教授は、自動車業界が今チップ不足の影響を大きく受けているのは、パンデミックで世界が混乱した時に彼らがチップの購入を一時見合わせたからだと指摘します。「現金を節約するため、確保していた製造能力を放棄してしまった。そのため需要が回復し始めてからも十分なシリコン部品を確保できなかった」
 
自動車メーカーが手放した製造能力は、米国との貿易摩擦の激化を見越した中国企業によってすぐに回収されてしまったそうです。

新型コロナや相次ぐ火災も背景に

チップが枯渇している理由には、新型コロナウイルス感染症(COVID-19)による工場閉鎖や、相次ぐ製造施設での火災といった、予期せぬトラブルも関係しています。
 
中でもシー教授は、旭化成マイクロシステム(AKM)やルネサスといった日本国内の火災を具体例として挙げています。AKMはオーディオ・コンバーター向けのチップメーカー、ルネサスは自動車用マイクロコントローラーで40%のシェアを占める企業です。この他にも米テキサス州を寒波が襲い、NXPやSamsungの工場が閉鎖され、再稼働に数カ月を要する出来事もありました。
 
シー教授の指摘をまとめると、(1)需給バランスを欠くチップが可変的で供給側が需要を予測しにくい、(2)パンデミックの混乱で製造能力が他のプレイヤーに奪われた、(3)新型コロナウイルスや火災といった不足の事態が相次いだ、といった3つが大きな要因として挙げられるということでしょう。
 
なおTSMCは、半導体の供給不足が2022年まで続くと予想しています。
 
 
Source:iPhone in Canada
(kihachi)

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