iPhone12と12 Proの内部はかなり似ている、iFixitが分解レポート公開

iFixit_iPhone12 iPhone12 Pro_09

iFixit_iPhone12 iPhone12 Pro_09
 
ガジェットの分解レポートで知られるiFixitが、iPhone12iPhone12 Proの分解レポートを公開しました。両デバイスはディスプレイサイズが同じなだけではなく、デバイス内部に使われている多くの部品も同じ物が使われているようです。

ディスプレイサイズだけではなく、部品も多くが共通

iFixit_iPhone12 iPhone12 Pro_05
 
iFixitの分解レポートによれば、iPhone12iPhone12 Proはディスプレイサイズが同じなだけではなく、デバイス内部に使われている部品の多くは、同じ物のようです。
 

フレーム底面ネジの取り外し

iFixit_iPhone12 iPhone12 Pro_03
 
iPhone12とiPhone12 Proの分解を行うには、フレーム底面のネジを外し、吸盤でディスプレイを引っ張り上げ、フレームとの間にピックを差し込みます。
 

ディスプレイパネルの展開がこれまでと逆側に

iFixit_iPhone12 iPhone12 Pro_04
 
iPhone7以降、ディスプレイは正面向かって左側から展開していたのが、iPhone12およびiPhone12 Proでは向かって右側から開くようになっているようです。
 

内部レイアウトがほぼ同じ

iFixit_iPhone12 iPhone12 Pro_012
 
上記画像の右側がiPhone12 Pro、左側がiPhone12ですが、並べて見ると本体右上のカメラシールドに違いが確認できる以外、部品レイアウトも含めて多くの部分が同じだとiFixitは報告しています。
 

ディスプレイパネルを交換しても動作

iFixit_iPhone12 iPhone12 Pro_01
 
iFixitによれば、iPhone12とiPhone12 Proのディスプレイパネルを入れ替えても問題なく動作したとのことです。
 

両モデルの大きな違い、リアカメラ

iFixit_iPhone12 iPhone12 Pro_08
 
iPhone12とiPhone12 Proの最大の違いはリアカメラ部で、カメラユニットを取り外すと上記画像右側のiPhone12にはカメラユニット配置部横に黒いプラスチックの部品が確認できますが、これは隙間を埋めるだけのスペーサーだと、iFixitが説明しています。
 
iFixit_iPhone12 iPhone12 Pro_013
 
両モデルはf/1.6の広角、f/2.4の超広角は共通で、iPhone12 Proのみf/2.0の望遠、デュアル光学手ブレ補正、LiDARを搭載しているのが異なる点だとiFixitは解説しています。
 

ロジックボードが大型化、配置が逆に

iFixit_iPhone12 iPhone12 Pro_014
 
iPhone12とiPhone12 Proは、ロジックボード、SIMトレイ、バッテリーの配置はこれまでのモデルと逆側になり、スピーカーの固定方法が接着剤による方法からゴム製ガスケットに変更されたことで、取り外しが容易になっているようです。
 
iFixitによれば、このスピーカー固定方法は、Samsung製スマホで多く見られるものとのことです。
 

iPhone11より小型化されたTaptic Engine

iFixit_iPhone12 iPhone12 Pro_02

 
iPhone12とiPhone12 ProのTaptic Engineも共通パーツで、iPhone11のものより小型化されているようです。
 

コストダウンした?共通バッテリー

iFixit_iPhone12 iPhone12 Pro_06
 
既に報告されている通り、両モデルのバッテリーは同じもので、以前のL字型のバッテリーとは異なり、一般的な長方形の形状をしたものが搭載されています。
 
iFixitはその理由について、「5G対応部品搭載によるコスト上昇分を、他の部品のコストダウンで補っていると噂されているが、形状が簡素化されたバッテリーはそれを裏付けているのかもしれない」と推察しています。
 

フレームのX線透視写真

iFixit_iPhone12 iPhone12 Pro_010
 
フレームのX線透視写真でも、MagSafeワイヤレス充電パッド対応の磁石配置が確認できます。
 
写真右側のiPhone12 Proのステンレス製フレームの方がX線を通しにくいので、黒めに写っています。
 

ロジックボードの取り外し

iFixit_iPhone12 iPhone12 Pro_015
 
ロジックボードは両モデル共、3本のネジで固定されています。
 

ロジックボードのチップ配置

iFixit_iPhone12 iPhone12 Pro_016
 
ロジックボードの表面には下記のチップが配置されているようです。
 

  • 赤枠チップ:Apple A14 Bionic(Micron製LPDDR4 SDRAM)
  • 水枠チップ:Apple U1チップ
  • 青枠チップ:Avago 8200パワーアンプ
  • 黄枠チップ:Qualcomm SDR865 5GおよびLTEトランシーバー
  • 緑枠チップ:Qualcomm SDX55M 5Gモデム

 
iFixit_iPhone12 iPhone12 Pro_017
 
ロジックボードの裏面には下記のチップが配置されているようです。
 

  • 橙枠チップ:Samsung製フラッシュストレージ
  • 桃枠チップ:Apple APL109 電源管理用IC(PMIC:Power Management IC)

 

米国モデル用5Gミリ波アンテナ

iFixit_iPhone12 iPhone12 Pro_018
 
米国向けモデルにのみ、5Gミリ波用アンテナが搭載されています。
 
iFixit_iPhone12 iPhone12 Pro_019
 
5Gミリ波用アンテナは、フレーム側面だけではなく、ロジックボードの背面にも搭載されているようです。
 

ワイヤレス充電用コイル

iFixit_iPhone12 iPhone12 Pro_021
 
ワイヤレス充電用コイルに目立った特徴はありませんが、MagSafeワイヤレス充電パッド吸着用の磁石配置は、iPhone12シリーズ独特のものだとiFixitは述べています。
 

フロントカメラモジュールもほぼ共通

iFixit_iPhone12 iPhone12 Pro_020
 
フロントカメラモジュールも、リボンケーブルの形状が一部異なるのを除き、iPhone12とiPhone12 Proでは同じ部品が使われているようです。
 

修理のしやすさは10点中6点

iFixit_iPhone12 iPhone12 Pro_022
 
iFixitによるiPhone12およびiPhone12 Proの修理しやすさは、10点満点中6点とのことです。
 
両モデル共、ディスプレイとバッテリーが交換しやすい設計で、多くの部品がモジュール式になっており交換が容易な点をプラス評価しています。
 
対して、バックパネルが割れた場合はコンポーネントごと交換する必要があることをマイナス評価しています。
 
iFixitは、分解の模様をおさめた動画を公開しています。
 

 
 
Source:iFixit
(FT729)
 
 

この記事がお役に立ったらシェアお願いします

この記事を書いた人

ZAURUS PI-6000以降、PDA、PC、Apple製品を多数使用するガジェット愛好家。iPhone Maniaでは2020年2月より、リーク情報、最新のApple製品情報、秋葉原情報を配信。Palm Treo 750vを米国で使用して以降、各種スマホ愛用中

特集

目次