Wistron、インドのiPhone工場で1万人を採用、本格量産へ
Appleの主要サプライヤーであるWistronが、インドのiPhone組み立て工場で10,000人の大規模採用を行う、と現地メディアが報じています。9月には本格量産体制に入る模様です。
2020年に試験生産開始の新工場で本格生産へ
Wistronが、インド南部のカルナータカ州のベンガルール郊外に設置した工場で、iPhone生産のために最大10,000人を採用する、とインドメディアNew Indian Expressが報じています。
以前からインドでiPhoneの製造を行っているWistronは、ベンガルール郊外のナラサプラ工業団地にインド3番目の工場を設置しており、2020年1月にiPhoneの試験生産を開始したと伝えられています。
現時点で、新工場で製造されるiPhoneのモデルについては情報がありませんが、秋に発売されるiPhone12シリーズの一部という可能性もあります。
現地政府高官「近々、製造開始と聞いている」
カルナータカ州の法律では、従業員の70%以上を現地で採用することを義務付けています。そのため、少なくとも約7,000人の雇用が創出されることとなります。なお、同工場ではすでに約2,000人が勤務しているそうです。
インドでも新型コロナウイルス感染拡大の影響による失業者の増加が深刻な問題となっている中で、大規模な雇用創出は吉報として報じられています。
カルナータカ州政府商工局のゴーラブ・グプタ局長は「採用が開始されたのは喜ばしいことだ。近々、製造を開始すると聞いている」と語っています。
脱中国とインドへの投資強化を進める主要サプライヤー
Appleは近年、Foxconn、Pegatron、Wistronといった主要サプライヤーとともに、これまで中国に集中していた生産拠点の多極化を進めており、インド政府の補助金プログラムにも申請しています。
Wistronは2021年には収益の50%を中国国外で獲得する目標を掲げ、インド国内への投資を強化しているほか、中国の崑山と江蘇にあった工場をLuxshareに売却しています。
また、Apple最大のサプライヤー、Foxconnのリウ会長は先日「中国はもはや『世界の工場』としての役割を終えた」と発言して話題を集めました。
Source:New Indian Express via AppleInsider
Photo:Apple(PDF)
(hato)