iPhone組み立て請け負うPegatron、ベトナムに新工場建設予定

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iPhoneの組み立てを請け負うサプライヤーの一つとして知られるPegatronが、ベトナムで新たな工場建設を予定していることが分かりました。コスト高や貿易摩擦などが“脱中国”を後押ししているようです。

本格的にベトナム進出

Bloombergの取材に対して匿名筋が明らかにしたところによると、Pegatronは既にベトナム北部ハイフォンで施設を所有しているほか、北部に新たな工場を建設すべく適切な場所を探しているとのことです。工場で生産される製品は明らかにされていませんが、Samsungのスマートフォンに搭載されるスタイラスペンではないか、と目されています。
 
Pegatronのほか、WistronやFoxconnといった他のiPhone組み立てサプライヤーもベトナムに工場を建設しており、生産拠点を中国国外へと拡大する動きが近年は目立ちます。いずれのベトナム工場でもApple製品を組み立てる計画は短期的にはないとされているものの、iPhone以外に目を向ければ、すでにGoreTekがAirPodsを同国で生産しています。
 
またGoogleも昨年、Pixelシリーズの組み立て拠点を中国からベトナムへと移しています。

人件費高騰や米中貿易摩擦が背景に

各サプライヤーが中国以外に拠点を持ちたがる理由は人件費の高騰以外に、2年近く続く米中貿易摩擦も関係しています。
 
トランプ政権は中国で生産した製品に対し追加関税を課し、中国もそれに応酬するといったやり取りが続いています。12月に発動する予定だった対中制裁は先送りになり、すんでのところでiPhoneへの追加関税は回避されました。しかし依然として、両国間の緊張は続いています。
 
中国での生産のうち15%~30%を中国以外に移転するよう、Appleもサプライヤーに対して検討を求めているとされており、インドと並んで今後はベトナムの存在感が一層増していくと考えられます。
 
 
Source:Bloomberg
Photo:Pegatron
(kihachi)

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この記事を書いた人

丸みを帯びたiPhone3GSの筐体に惚れ込み、Apple信者を誓ったのも今は昔。2014年から始めたライター業がきっかけで、気づけばXiaomiやHuaweiなど中華スマホにも手を出す浮気症に。

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