次期iPhoneの価格は据え置き?対中関税引き上げをメモリ価格下落が吸収か
Appleは、iPhoneなどを中国からアメリカに輸入する際の関税引き上げによるコスト増加をiPhoneの価格に上乗せせず、価格を据え置くだろうとJP Morganが予測しています。
世界的なメモリ価格下落が助け舟に
アメリカの対中貿易関税の引き上げにより、iPhoneなどを中国からアメリカに輸入する際の関税が12月15日から引き上げられる見通しです。
JP Morganは、投資家向けに配布したメモで、Appleが対中関税引き上げによるコスト増加を自社で吸収する場合、Appleの収益に8%程度の影響があると見込んでいます。
しかし、世界的なメモリ価格の下落によって、製造コストが30ドル〜50ドル(約3,200円〜5,300円)程度下がるため、iPhoneの価格を引き上げなくても、関税によるコスト上昇分を吸収できる可能性がある、と予測しています。
製造拠点の「脱・中国」シフトも進む
Apple関連情報に詳しいアナリストのミンチー・クオ氏も先日、Appleは対中関税引き上げによるコスト上昇分を、iPhoneの販売価格に上乗せしないだろう、との予測を発表しています。
Appleは現在、人件費が上昇している中国から、インドやベトナムへの製造拠点の移転も進めています。
先日、Appleのティム・クック最高経営責任者(CEO)は、ドナルド・トランプ米大統領と会談し、対中関税の引き上げについて意見を交わしています。
インドでのiPhone製造に本腰
急速な経済成長が続くインドでは、これまでインド国内向けのiPhone6sやiPhone7が製造されていましたが、最近では欧州向けの輸出も開始されています。
iPhoneの組み立てを担当するApple最大のサプライヤーであるFoxconnは、インドに大規模な工場を建設しており、最新モデルのiPhoneをインドで製造、各国に輸出する計画とみられています。
Source:AppleInsider
Photo:iFixit
(hato)