iPhoneの対中輸入関税引き上げ、Appleが負担し販売価格には影響しない?
アメリカが中国からの輸入品に10%の関税を課しても、AppleはiPhoneやMacなどの販売価格を引き上げず、米国内での販売台数にも影響は出ないだろう、と著名アナリストが予測を発表しました。
関税分のコストはAppleが負担
アメリカ政府は、iPhoneなどの一般向け電子機器を含む中国からの輸入品に対して、10%の追加関税を課す方針です。
そのため、多くを中国で製造しているiPhoneをアメリカに輸入するコストが増加し、販売価格がさらに上昇するのではないか、と考えられています。
しかし、Apple関連情報の精度の高い予測で知られるアナリストのミンチー・クオ氏は、「Appleは、輸入関税の上昇に伴うコスト増加を負担するため、製品の販売価格は変わらず、製品の販売台数にも影響は出ないが、Appleの利益は圧迫される」との予測を発表しています。
脱・中国を進めるApple
Appleは現在、生産拠点の中国以外への移転を進めており、今後、インドやベトナムでの製造が拡大することで、関税の影響は緩和されるだろう、ともクオ氏は予測しています。
iPhone、iPad、Apple Watchの製造は、2020年にはアメリカ国内の需要を満たす生産量に達するものの、Macについては2021年になる、とクオ氏は推定しています。
AppleのクックCEO「米企業の国際競争力を削ぐ」と反対
Appleのティム・クック最高経営責任者(CEO)は6月に、アメリカ政府に対し、中国からの輸入関税引き上げはAppleを含むアメリカ企業の国際競争力を削ぐことになる、として対中輸入関税の引き上げを見送ることを求める書簡を送っています。
クック氏は以前から、トランプ米大統領と直接面談し、中国からの輸入関税引き上げ方針を見直すよう求めていました。
Source:AppleInsider
(hato)