【自腹レビュー】USB PD30W入出力対応、ベルキンの大容量モバイルバッテリー

 
ベルキン（Belkin）から発売されたばかりの、USB PDで最大30Wの出力可能な大容量モバイルバッテリー「BOOST↑CHARGE 20100mAh モバイルバッテリー」を購入したので、レビューします。

価格に躊躇するも

8月9日に発売されたベルキンの「BOOST↑CHARGE 20100mAh モバイルバッテリー」は、最大出力30WのUSB Power Delivery（USB PD）に対応し、iPhone8以降のiPhone、iPad Proなどへの高速充電に加え、対応充電器を使えばモバイルバッテリー本体にも高速充電ができるのが特徴です。
 

 
筆者が購入する上でやや躊躇したのは、Amazonでの販売価格11,761円（税・配送料込み）という、モバイルバッテリーとしては高めの価格でした。
 
しかし、USB PDでの30W入出力に対応している大容量モバイルバッテリーは少なく、Ankerなど他ブランドから販売されている製品と比べても高くはないこと、昔からApple用アクセサリを販売しているベルキンの安心感もあり、購入を決めました。

USB-Cケーブルが付属

外箱では、MacBook、iPhone、iPadで使えること、MacBookの使用時間を28時間伸ばせること、USB Type-C（USB-C）ケーブルが付属することなどがアピールされています。
 

 
パッケージには、本体とUSB-Cケーブル（1.2m）が付属します。USB-Cポートを持つiPad Pro、MacBook、MacBook Airの充電なら、このケーブル1本でまかなえます。iPhoneもUSB-C端子を採用してくれれば、持ち歩くケーブルが1本減らせるのにな、と思ってしまいます。
 

 
ケーブルのコネクタ部分には、両面にBelkinのロゴが刻印されています。
 

 

大容量だけにサイズ、重量ともかなりの存在感

「BOOST↑CHARGE 20100mAh モバイルバッテリー」の本体天面は、マットな質感のラバー素材で覆われています。天面以外は、通常のプラスチック素材です。
 
iPhone XS Maxと並べると、高さと幅はほぼ同サイズであることが分かります。
 

 
先日レビューでご紹介した「cheero Power Plus 5 10000mAh with Power Delivery 18W」と比べると、厚みはほぼ同等ですが、約2倍の容量以上の存在感があります。
 

 

最大30W入出力可能なUSB-Cポートと、最大12W出力のUSB-Aポートが並んでいます。ただ、USB-Aポートに「2.4A」と記載があるだけで、USB PDの入出力の記載がありません。
 
購入から時間が経ち、スペックについての記憶が薄れた時のために、USB PDの入出力が最大30Wであることを記載しておいてほしいと思いました。
 

 
細かい溝を刻んだデザインのボタンを押すと、4段階のLEDが約5秒間点灯し、バッテリー残量を知らせてくれます。30W入力での充電中、この周辺が熱を持つのが少し気になりました。
 

 
底面下部には、モバイルバッテリーに取得が義務付けられているPSEマークがついています。
 

 

USB PD最大30W出力の高速充電をチェック

「BOOST↑CHARGE 20100mAh モバイルバッテリー」の、最大30W出力による充電速度をチェックしてみました。
 

iPhone XS Max

バッテリー残量40％のiPhone XS Maxを操作していない状態から、30分間でバッテリー残量76％まで充電できました。この状態でも、バッテリー残量のLEDは4つ点灯します。
 

 
バッテリー残量が心配になってくる40％から、80％近くまで充電できるのは安心感があります。
 
この結果は最大30W出力の「Anker PowerPort Atom PD 1」や、最大18W出力の「cheero Power Plus 5 10000mAh with Power Delivery 18W」と同じでした。
 
なお、iPhoneの高速充電は、最大18Wが上限であり、18Wを超える出力を持つ電源に接続しても出力が制御され、充電速度には影響しません。そのため、高速充電はiPhoneにしか使わない、という方には、30W出力はオーバースペックかもしれません。
 

10.5インチiPad Air

10.5インチのiPad Air（第3世代）も、高速充電に対応しているので、試してみました。
 

 
バッテリー残量40％から、スリープ状態で30分間充電した後の残量比較は以下のとおりです。
 

• BOOST↑CHARGE 20100mAh モバイルバッテリー（30W）：40％ → 70％
• cheero Power Plus 5 10000mAh with Power Delivery（18W）：40％ → 62％
• iPad Air付属充電器（10W）：40％ → 52％

 
バッテリー容量の大きなiPad Airで、40％から70％まで充電できるのは、実用上かなり助かる充電速度だと感じました。
 

13インチMacBook Pro

13インチMacBook Pro（2017年モデル）に接続して「システム情報」で確認すると、30Wで給電されていることが分かります。
 

 
MacBook Proをスリープ状態にして、「BOOST↑CHARGE 20100mAh モバイルバッテリー」に付属のUSB-Cケーブルで充電したところ、30分間でバッテリー残量6％から34％まで充電できました。
 
Safariでのブラウジング、Pagesでの作業をしながら充電したところ、30分間でバッテリー残量40％からバッテリー残量62％まで充電できました。
 

 
13インチMacBook Pro付属の61W出力充電器ほどではないものの、使用しながらでもしっかり充電できており、電源がない場所で駆動時間を延ばしたい時には十分実用的です。
 
もちろん、30W出力の充電器を使うMacBook Airや12インチMacBookなら、フルスピードでの充電が可能です。

まとめ：大容量と入出力30Wを活用するなら満足

「BOOST↑CHARGE 20100mAh モバイルバッテリー」最大の魅力は、やはりiPhone、iPad、Macに、30W出力で高速充電できることです。
 
20,100mAhという超大容量は、災害などによる停電対策として持っていても良いと思います。
 
ただし、394gの重量と、サイズには存在感があるのは事実です。筆者の場合、iPhoneに高速充電できれば良い時は最大18Wのモバイルバッテリーを持ち出すなど、使い分けしようと思います。

 
長々と書きましたが、トータルでは満足度の高い買い物となりました。
 

【ここが良い！】

 
【ここは残念！】

• 重量は394gとヘビー級。持ち歩きにはそれなりに覚悟が必要
• USB PDのポートに、入出力とも最大30Wであることを記載して欲しい

 
なお、ベルキンでは「BOOST↑CHARGE 20100mAh モバイルバッテリー」の発売を記念したTwitterキャンペーンを9月1日まで実施しており、高速充電セットが当たります。
 

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— Belkin Japan（ベルキン） (@BelkinJP) August 2, 2019

 
(hato)