世界スマホ販売台数、19年は落ち込み目立つも20年で復調か
調査企業Gartnerは2019年のスマートフォン販売台数について、全世界で約15億2,000万台に落ち着くと予測しました。これは2018年の約15億5,000万台よりも2.5%少ない数字です。
買い替えサイクルやHuaweiが原因
スマートフォン市場の飽和が指摘されて久しいですが、実際に地域別で比較すると、西欧が-5.3%、北米が-4.4%、日本が-6.5%と、先進国を中心とした販売台数の落ち込みが目立ちます。アフリカや中東などの新興地域は伸びを示していますが、先進国の低迷をカバーするには至っていないようです。
Gartnerのアナリストであるアンネット・ジマーマン氏は「2019年上半期(1月~6月)は、スマートフォンの買い替えサイクルの長期化や、米国のHuaweiに対する禁輸措置がスマートフォン需要を弱めた」と述べ、下半期もすべての価格帯で買い替え率の低下が顕著となり、スマートフォン需要が一層弱まると予測しています。
実際、iPhoneの買い替え平均年数は2019年度に4年まで延びたと言われています。
5G対応スマホ登場で増加期待
とはいえ、悪いニュースばかりではありません。
5G対応端末の登場によって、スマートフォンの販売台数は2020年に再び増加に転じるとGartnerは見ています。すでにSamsungがGalaxy S10 5Gを販売しているほか、Appleも2020年のiPhoneで5Gに対応すると考えられています。
先述のジマーマン氏も「5Gスマートフォンの販売は2019年こそ小規模にとどまるが、対応地域やハードウェアサービスの改善によって、2020年の下半期には増加を始めるだろう」と指摘しています。
Source:Gartner
(kihachi)