新iPhoneの発注台数は前年より1,000万台減?それでも「減速予想」は早計

iPhone XI レンダリング Ben Geskin Twitter

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2019年秋のリリースが噂されるiPhone11(iPhone XI)シリーズについて、Appleが前年度より1,000万台以上少ない発注台数に抑えるのではないか、との観測が浮上しています。

控えめな発注台数

投資銀行KeyBanc Capital Marketsのアナリスト、アンディー・ハーグリーブス氏は投資家向けのレポートで、今年新たに登場するiPhone11シリーズの部品発注を、Appleは2019年後半で最低でも1,000万台分は抑えるだろうとの見方を示しました。
 
理由としてハーグリーブス氏は「比較的控えめなハードウェアのアップデート、国際的な需要の停滞、進行中の問題(米中貿易摩擦)が中国での需要を損なう可能性」などを挙げ、これらを考慮すると2020年度(Appleの会計年度で19年10月~20年9月)を通して需要の脆弱さが潜在的に見られると指摘しました。同氏はAppleの目標株価を195ドル(約21,500円:6/21の終値で198ドル)としています。

大幅減速と見るのは早計

ただし、前年度よりも発注台数が1,000万台以上少ないからといって、iPhoneの売れ行きが昨年以上に大きく冷え込むとみるのは早計でしょう。
 
というのも、2018年にAppleは売れ行き見通しについて当初強気な姿勢を採っており、追加発注を行っていたことさえ分かっています(その後キャンセルしたとの報道もあり)。
 
証券会社の事前予想でも「新モデルの年内出荷台数は8,500万台を超える」と言われていたことから推測すると、そもそも当初の発注が多かった可能性も十分考えられるからです。ちなみに、過去最高の売れ行きを記録した2016年第4四半期(10~12月)のiPhone出荷台数は7,829万台でした。
 
また著名アナリストのミンチー・クオ氏は、米中貿易摩擦による中国市場以外からのHuawei締め出しによって「iPhoneの出荷台数は2億台まで持ち直す可能性がある」との見通しを立てています。同氏は19年1月の時点では「2億台を割る」と予測していました。
 
 
Source:Barron’s
Photo:Twitter-@BenGeskin
(kihachi)

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この記事を書いた人

丸みを帯びたiPhone3GSの筐体に惚れ込み、Apple信者を誓ったのも今は昔。2014年から始めたライター業がきっかけで、気づけばXiaomiやHuaweiなど中華スマホにも手を出す浮気症に。

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