AT&Tの5G E、競合他社の4Gよりも遅い?
調査会社が各モバイルキャリアの通信速度を測定したところ、AT&Tが「5G E」と商標するネットワークの速度は、競合するVerizonとT-Mobileの4G LTEよりも遅いことが明らかになりました。
紛らわしい?AT&Tの「5G E」
最近になって、米国の一部AT&T加入者のスマートフォンには、4Gに代わって「5G E」と表示されるようになりました。すでに次世代通信規格「5G」に対応しているのかと勘違いしてしまいそうですが、AT&Tは5G Eは5Gではなく、4G LTEを改良した「5G Evolution」の略だと説明しています。
しかし競合するソフトバンク傘下のSprintは、「5G E」表示が「紛らわしい」として、使用を停止するようAT&Tを提訴しました。Sprintはその後、AT&Tの5G E宣伝は詐欺行為だと訴える全面広告を、New York Timesに掲載しています。
ちなみにAT&Tは5G Eについて、「5G化への第1歩であり、標準的な4G LTEと比べ、最高で2倍は速い」と述べています。
T-MobileとVerizonよりも遅い?
しかし調査会社Opensignalが、今年1月28日から2月26日にかけて各キャリア(AT&T、T-Mobile、Verizon、Sprint)のダウンロード速度を測定したところ、AT&Tの5G Eの通信速度は、T-MobileおよびVerizonの4Gよりも若干遅いことが判明しました。
Opensignalの調査によると、AT&Tの平均ダウンロード速度は28.8Mbpsであったのに対し、T-Mobileは29.4Mbps、Verizonは29.9Mbpsでした。
これについてAT&Tは米メディアEngadgetに対し、5G Eの速度を正しく測定するには、まず5G Eのカバーエリアで実験に使用するスマートフォンが5G E対応かどうかを検証する必要があるとして、「Opensignalの調査方法は適切ではない」と反論しています。
Source:Opensignal via CNET,Engadget
(lunatic)