ソフトバンク子会社のSprint、iOS12.2の「5G E」表示でAT&Tを提訴

AT&T 「5G E」 iPhone MacRumors

AT&T 「5G E」 iPhone MacRumors
 
iOS12.2のベータで「5G E」と、次世代通信規格5Gと紛らわしい表示を開始したアメリカの大手携帯キャリアAT&Tを、ソフトバンクの米国子会社Sprintが提訴しました。

iOS12.2ベータで「5G E」の表示

AT&Tの電波を使っていると、iOS12.2のベータでは「5G E」と表示される場合があります。Androidでも、2019年1月から「5G E」の表示が開始されています。
 
これは、次世代モバイル通信規格の「5G」ではなく、AT&Tが「5G Evolution」と呼ぶ、4Gの改善版のことを指します。
 
なお、iPhoneが5Gに対応するのは2020年になると予測されています。

ユーザーの54%「5G Eは5Gと同等以上」と誤解

ソフトバンクの子会社で、米国携帯電話市場で4位のシェアを持つSprintが、Verizonと肉薄するシェア2位のAT&Tに、広告なども含めて「5G E」の表示を取りやめるよう求める訴訟を起こしました。
 
Statistaによると2018年第3四半期のシェアは、1位がVerizonの34.91%、2位がAT&Tの34.07%、3位がT-Mobileの17.51%、4位がSprintの12.13%です。
 
Sprintは、AT&Tの「5G E」表示は、本当の5Gに対する消費者の誤解を招き、信頼を損ない、Sprintが2019年後半に提供を予定している5Gへの評価にも影響する懸念がある、と主張しています。
 
Sprintがユーザーに調査を行ったところ、54%の回答者は「5G E」は、5Gと同程度か5Gよりも優れたものと認識しており、43%はAT&Tのスマートフォンがすでに5Gに対応していると考えていたそうです。

AT&T「Sprintは提訴を取り下げるべき」

AT&Tは、米メディアMacRumorsに対して以下のようにコメントし、正当性を主張しています。
 

私たちは5G Evolutionを2年以上前から提供しており、5G規格への進化の途中であることを明確に説明しています。
 
5G Evolutionや5G Eの表示は、単に通常のLTEよりも最大2倍の速度で通信できることをお客様に伝えるもので、私たちはこのサービスを提供できることを喜んでいます。
 
私たちは、訴訟の進行中にも5G規格に加えて5G Evolutionの展開を続けます。お客様はより高速な通信が利用可能になる時期を知りたがっています。
 
Sprintは、T-Mobileと共同でないと広範囲に5Gサービスが提供できない以上、「まもなく開始される正式な5Gテクノロジー」と表現したFCC(連邦通信委員会)への提訴を取り下げるべきでしょう

 
 
Source:MacRumors, Statista
(hato)

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