テキサス州東部のApple Store 2店が近く閉店〜パテント・トロール対策か

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    Appleはテキサス州東部地区にあるApple Store 2店舗を、今後数カ月以内に閉店する見通しですが、この閉店はパテント・トロール対策のようです。米メディアMacRumorsが伝えています。

    テキサス州東部地区の2店舗を閉店

    閉店が決定したのはAppleウィローベンド店(テキサス州プレイノ)とAppleストーンブライアー店(テキサス州フリスコ)で、どちらもダラス北側の郊外に位置します。情報提供者によれば、従業員には今週初めに閉店についての説明があり、両店舗ともに4月中旬に閉店するようです。うち1店舗は4月12日(金)に閉店するとの情報もあります。
     
    なおAppleは同地域の顧客に対応するため、テキサス州東部地区のすぐ外側に位置するGalleriaダラス・ショッピングモール内に、新しいApple Storeをオープンします。開店日は4月13日(土)となる見通しです。
     

    テキサス州の地図。水色部分は東部地区。黄色と黄緑のドットが閉店する店舗、赤が新しい店舗

    閉店はパテント・トロール対策か

    今回の2店舗の閉店は、特許を盾にAppleからロイヤルティーを得ようとする実態のない企業、いわゆる「パテント・トロール」による訴訟を回避するのが狙いといわれています。
     
    米国の法律では、特許侵害訴訟は「被告側が侵害行為を行い、かつ、正規で確立された営業所/事業所を有する地、もしくは法人登記した地」で行うと記されています。つまりテキサス州東部地区のApple Storeを閉店すれば、Appleは同地に「正規で確立された営業所/事業所」を持たないことになります。この法律は、2017年の最高裁の判決により定められたものです。

    特許訴訟で有名なテキサス州東部地区裁判所

    テキサス州東部地区の裁判所は特許所有者、すなわちパテント・トロール側に圧倒的に有利な判決を下すことで知られ、Appleを含む大企業を相手取った特許訴訟が、過去数十年にわたり同裁判所で数多く起こされてきました。
     
    最近では、同裁判所は2018年4月に、Appleに対しVirnetXへの5億260万ドル(約556億円)賠償金支払いを命じています。
     
    Appleは米メディアTechCrunchに対し、テキサス州のApple Store 2店舗の閉店およびダラス郊外の新店舗オープンについて認めるコメントを返しましたが、その理由については説明していません。

     
     
    Source:MacRumors,Ars Technica,TechCrunch
    (lunatic)

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