人気のスマホアプリ、健康データなど個人情報を勝手にFacebookに送信

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iOSとAndroidの人気アプリが、身長や体重、血圧、心拍数、生理周期、妊娠週数といった個人データを、ユーザーの知らぬ間にFacebookと共有していたことが、The Wall Street Journalの調査で明らかになりました。
 
データ共有はそのユーザーがFacebookのアカウントを持っていなくても行われていて、たとえばユーザーがヘルスアプリに体重を入力すると、その瞬間にFacebookに送信される、といったことが日常的に行われている模様です。

信頼が地に落ちたFacebook

Facebookは昨年、最大8,700万人分もの個人情報をデータ分析コンサルティング会社Cambridge Analyticaに流出させたとして、大きな批判を浴びました。
 
その後同SNSの利用をやめる人が増えるなど、Facebookの信頼度は地に落ちたといってもいいでしょう。
 
ところがWSJの調査から、Facebookはスマホの多くのアプリが収集したデータを、ユーザーに許可なく入手していることがわかりました。

11の人気アプリがデータをFacebookと共有

WSJの調べでは、少なくとも11の人気アプリがデータをFacebookと共有していました。そのひとつが、iOSの心拍数測定アプリ「Instant Heart Rate: HR Monitor」(提供:Azumio)です。同アプリは心拍数を記録すると、そのデータを直ちにFacebookに送っています。
 
このほか、月経周期を記録するための「Flo Period & Ovulation Tracker」(提供:Flo Health)は月経情報を、不動産情報アプリ「Realtor.com」(提供:Move)はユーザーがチェックした住宅の価格や場所の情報を、Facebookに送信していました。
 
上記のいずれのアプリも、Facebookとの情報共有を停止する方法をユーザーに提示していません。
 
Facebookは収集した情報を、「Facebookにおいて各ユーザーの好みにあった広告やコンテンツを表示したり、市場調査を実施したりするために使用する」としています。

プライバシー法に抵触する可能性

Facebookはユーザーが、他社のアプリやWebサイトなどが収集したデータをターゲット広告表示に活用するのを拒否できる設定をもうけていますが、実際には有名無実で、データ収集を止める方法も、それを別の会社と共有するのをやめさせる方法もないとセキュリティの専門家は述べています。
 
しかし欧州連合は健康データなどの個人情報の取り扱いをより厳しく規制しており、アプリ開発者がユーザーの許可なくデータをFacebookと共有するのは、プライバシー法に抵触する可能性があるとの指摘もあります。
 
またAppleとGoogleが、App StoreとGoogle Playで配布しているアプリに対し、今後プライバシー管理を厳しくする可能性が高まっているとのことです。
 
 
Source:The Wall Street Journal via 9to5Mac
Photo:Pixabay
(lunatic)

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