情報流出、罰金、個人メッセージ削除〜揺れるFacebookの現状

    Facebook

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    最大8,700万人の個人情報を不正流用したとされるFacebookですが、そのほかにもいくつもの問題に直面していることがわかりました。

    ブラジルで多額の罰金

    ロイターによると、Facebook傘下のメッセージサービスWhatsAppはブラジルにおいて、警察の捜査に協力しなかったとして、1億1,170万レアル(約35.5億円)の罰金支払いを命じられています。
     
    2016年にブラジルのヘルスケアシステムで詐欺行為を働いた犯人たちが、WhatsAppアプリで交換していたメッセージの内容公開を、Facebookが拒否したのが罰金の理由とのことです。
     
    最大8,700万人分もの個人情報をデータ分析コンサルティング会社Cambridge Analyticaに流出させたとして轟々たる非難を浴びているFacebookが、一方では個人データを保護したために罰金を科せられるというのは、何とも皮肉な話です。
     
    ただしFacebook側は、法に則って求められた情報は提出したとしています。また9to5Macが指摘しているように、WhatsAppのメッセージはエンドツーエンドで暗号化されているため、Facebookはメッセージの内容を知る立場にはなく、提供できるのは誰と誰がいつやり取りしたか程度の情報しかありません。

    ザッカーバーグCEOのメッセージが消えた?

    個人メッセージといえば、Facebookが、同社のマーク・ザッカーバーグ最高経営責任者(CEO)とその他役員たちが送信した一部のプライベートメッセージを削除していたことがわかりました。通常は、Facebookメッセンジャーで送ったメッセージは、一度送信してしまえば受信者の受信トレイから消すことはできません。
     
    CEOのメッセージが突然消えたため、一部では「また証拠隠しか」と非難の声が上がっていました。
     
    しかしTechCrunchがFacebookに確認したところ、今後同社は送信したメッセージを取り消す機能を全ユーザー対象に導入するとのことです。メッセージに「タイマー」を設定し、そのタイマーが切れると自動的にメッセージが消えるという仕組みになる模様です。

    アカウントが消せない

    膨大な量の個人情報流出を受けて、Facebookの使用中止を呼びかける#DeleteFacebookという運動が起きています。実際、Teslaのイーロン・マスクCEOは、個人用、Tesla、そしてSpaceXのFacebookページを削除しました。
     
    ところが一部のFacebookユーザー間で、アカウントを削除しようとしても削除できないというトラブルが発生しているようです。

    病院への患者データ共有要請を中止

    Facebookは病院などの医療施設に対し、Facebook上で患者データを共有するプロジェクトへの協力を要請していましたが、今回の情報不正流用事件を受けて中止した模様です。
     
     
    Source:9to5Mac
    Photo:Pixabay
    (lunatic)

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