Apple、音声アプリ開発のPullstringを買収、Siriの開発を強化か

Pullstring

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Appleが、音声アプリ開発のスタートアップ企業、Pullstringを買収したと報じられています。Pullstringの技術は、Amazon EchoやGoogle Assistantにも採用されています。

Pullstringの企業価値は約177億円

Pullstringは、米カリフォルニア州サンフランシスコに拠点を置く、2011年に設立されたスタートアップ企業で、創業者はPixarの元CTO(最高技術責任者)です。
 
Pullstringは創業当初、バービー人形用スマートホームなどのおもちゃ向けに開発を行ってましたが、その後はIoT製品向け開発を進め、Amazon EchoやGoogle Assistantに採用されています。
 
PullstringのWebサイトには、同社技術のヘルスケアや金融サービスへの活用についても記載されています。
 
Pullstring
 
ベンチャーキャピタルから4,400万ドル(約49億円)を調達したPullstringは、最新の企業価値では1.6億ドル(約177億円)以上にまで成長しています。
 
AppleによるPullstringの具体的な買収額は報じられていませんが、買収額は企業価値の額面よりは安かったのではないか、とAxiosは推測しています。
 

 

Siri開発リーダーが退任したばかり

今回の買収は、音声アシスタントSiriの機能強化が目的とみられます。
 
2月初め、Siriの開発を率いていたビル・ステイシャー氏が退任し、AppleがSiri関連事業の戦略を変更した可能性が指摘されています。
 
Appleの機械学習・AI戦略担当役員のジョン・ジャナンドレア氏は、長期的な戦略でSiriを開発する計画を持っている、とも伝えられています。
 
Googleで機械学習チームを率いてきたジャナンドレア氏は、2018年4月にAppleに転身、同年12月に上級副社長に就任しています。
 
2018年末に公開された音声アシスタントの能力比較テストで、SiriはGoogle Assistantに次ぐ2位の成績を記録し、約1年前の調査時よりも賢くなっていることも分かっています。
 
 
Source:Axios via 9to5Mac
(hato)

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この記事を書いた人

2013年からライター&編集担当として活動。2007年、駐在中のシリコンバレーで発売直後の初代iPhoneに触れて惚れ込む。iPhone歴は3GS→5s→6 Plus→7 Plus→XS Max→12 Pro Max→14 Pro。

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