AIアシスタントに知能テスト!トップはGoogle、Siriは1年弱で急成長
AppleのSiri、Google Assistant、Amazon Alexa、Microsoft Cortanaの「知能テスト」を行ったところ、SiriはGoogle Assistantに次ぐ2位の成績で、約1年前の調査よりも賢くなっていることが分かりました。
4つのAIアシスタント
投資会社Loup Venturesのジーン・ミュンスター氏らは、AIアシスタントを搭載するスマートスピーカーが質問をどの程度正確に認識し、回答できるかの比較テストを行いました。調査対象となったのは以下の4モデルです。
- Google Assistant(Google Home)
- Siri(HomePod)
- Amazon Alexa(Echo)
- Microsoft Cortana(Harmon Kardon Invoke)
正答率トップはGoogle Assistant
質問への正答率が最も高かったのは、Google Assistantで87.9%でした。800個の質問内容を100%正しく認識できています。
正答率2位はSiriで74.6%、3位がAlexaで72.5%、4位がCortanaで63.4%と続き、いずれも質問の内容は99%以上正しく認識しています。
この結果は、Loup Venturesが2018年2月に公開した比較テストで、Siriの正答率がわずか52.3%だったのと比較すると大きな進化です。
また、2018年4月にStone Templeが公開した同様のテストでもSiriは成績が良くありませんでしたが、今回の結果から、この1年弱で大きく進化していることが分かります。
HomePodは命令カテゴリでトップ
次に、質問の以下5つのカテゴリーに分類して、正答率を比較します。
- ローカル(例:ここから一番近いコーヒーショップは?)
- 商取引(例:もっとペーパータオルを注文してもらえる?)
- ナビゲーション(例:住宅地区にはバスでどう行ったらいい?)
- 情報(例:今夜のミネソタ・ツインズのスタメンは?)
- 命令(例:今日の午後2時、スティーブに電話するようリマインドして)
Google Homeの正答率は、5カテゴリ中4カテゴリでトップで、命令カテゴリでトップに立ったのはHomePodでした。
HomePodは、ローカル、商取引、ナビゲーションの3カテゴリでGoogle Homeに続く2位につけています。
Echoは、情報カテゴリで91%と、Google Homeの94%に肉薄する正答率を出しています。
Loup Venturesは調査結果について、Siriを搭載するHomePodは、SiriKitがiOSデバイスの操作に関連した命令を扱うのが得意なためだろう、と分析しています。なお、HomePodは、音楽が特に得意ジャンルのようだ、ともコメントしています。
ちなみに、Google Assistantは先日、iOS12のSiriショートカットに対応しています。
Appleの人工知能部門トップは、元Google役員
Appleは先日、HomePodが周囲の雑音や再生中の音楽と区別して、ユーザーの声を正確に聴き取るために活用している機械学習技術についての論文を公開しています。
なお、Appleは現地時間12月20日、ジョン・ジャナンドレア氏が機械学習とAI戦略担当のシニアバイスプレジデント(上級副社長)に就任したことを発表しました。
ジャナンドレア氏は、Googleで8年間にわたって人工知能や機械学習の研究グループを率いてきた人物で、2018年4月にAppleに移籍しています。
Source:Loup Ventures via 9to5Google
(hato)