【CES後記】一際目立ったGoogleとAmazon〜対するAppleの主張とは

CES2019

ces 2019
 
昨年のCES 2018同様、今年のCES 2019でも、GoogleとAmazonが大きな存在感を示していました。特にそれぞれの音声アシスタントであるGoogle Assistant、Amazon Alexaのバナーが会場内のあちこちに掲示されていました。

遊園地並みのライド、Google Homeを無料提供!

CES2019
 
Googleは今年も、会場近辺を走るモノレールの側面に「Hey Google」の巨大広告を打ち、メイン会場であるラスベガス・コンベンション・センター(LVCC)入り口近くに巨大テントを設営しました。テント内にはGoogle Homeはもちろん、Google Assistantに対応する他社の多種多様な製品が出展されました。
 
そればかりか、Googleはテント内にまるでディズニーランドの「イッツ・ア・スモールワールド」のようなライドを設置。ある父親がおばあちゃん(子どもたちにとっての)のバースデイを祝うために、ケーキを受け取るなどさまざまなタスクを効率よく実行するのに、Google Assistantを利用するというストーリーが楽しめるようになっていました。
 
CES2019
 
CES2019
 
ライドの最後に写真を撮影するところも含め、まるでその一角だけがテーマパークのようでした。さらに最後にメールアドレスを提供すると、写真だけでなく、米国在住者には後日Google Home Hubを無料提供してくれるという大盤振る舞いです(Google Expressで同Hubを無料購入できるコードをメールで提供、送料も無料)。
 
少々お高いハードウェアをタダで配布しても、個人データ収集で十分もとが取れるということなのか、という思いも頭をよぎりました。
 

Alexa、Amazon Keyをアピール

ces 2019
 
対するAmazonは、サンズ・コンベンション・センターの巨大な会議室を貸し切り、Amazon Alexaが利用可能な製品を一同に集めていました。
 
またボタンを押すだけでいつも頼んでいる商品を簡単に注文できるAmazon Dashのような以前から展開しているサービスに加え、昨年からアメリカでサービスを開始した「Amazon Key」、そして未来を見据えたロボット(プロトタイプ)の実演も行っていました。
 
ces 2019
 
Amazon Keyとは、留守がちでAmazonで購入した商品を直接受け取れない人のためのサービスで、配達員が購入者の車のトランクをあけて注文品を置いたり、自宅やガレージの鍵を開けて中に入り、商品を配達するというシステムです。
 
こうした展示を見ると、AmazonはAlexaを含むさまざまな技術を使い(そしてデータを収集し)、より気軽に、安心して商品をオンライン購入してもらうということが根本にあるのだと実感させられます。

巨大広告で訴えたApple

CESには出展していなかったAppleですが、CES 2019の会期中ずっと、会場そばの建物の壁面にプライバシーの重要性を主張する巨大広告を掲示していました。このすぐそばの道路は会場と各ホテルを結ぶシャトルバスが行き来していたため、来場者はほぼ皆この広告を目にしたはずです。
 
GoogleやAmazonに対するAppleの訴えが、この広告に集約されているように思えました。
 
 
(lunatic)

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