HomePodのSiriの正答率は52.3%〜回答できる分野に制限
AppleのHomePodを含む、代表的なスマートスピーカーの質問に対する正答率、使いやすさ、音質などの実験・評価を行なったところ、HomePodのSiriの正答率はわずか52.3%でした。
HomePod、回答できる分野に制限
Loup Venturesのジーン・ミュンスター氏が、Amazon Echo(Alexa)、Google Home(Google Assistant)、Herman Kardon Invoke(Microsoft Cortana)、HomePod(Siri)に対し、782件の質問をしたところ、Siriは質問の内容は99.4%理解したものの、正答率はわずか52.3%でした。一方Google Assistantの正答率は81%、Alexaは64%、Cortanaは57%で、Siriがもっとも正答率が低いという結果となりました。
ナビゲーション、カレンダー、メール、電話などのドメインにはHomePodのSiriは対応していないようで、この分野の質問については「HomePodではお答えできません」という回答が得られた、とミュンスター氏は述べています。そこでこれらの分野に関する質問を外したところ、Siriの正答率は当初の52.3%から67%へとアップしました。
将来的にはHomePodの正答率が上がるだけでなく、iPhoneを含むほかのApple製品との統合が進み、さらに使い勝手がよくなるだろうとミュンスター氏は見ています。
聴く能力の高いHomePod
ミュンスター氏はHomePodの「聴く能力」は、ほかのスマートスピーカーよりも優れていると述べています。同じ部屋にいる人に話しかけるのに、やや大きな声を出す必要がある状況下でも、HomePodのSiriは普通の声での話しかけにきちんと反応したとのことです。
またHomePodの長所として、ほかのいずれのスマートスピーカーよりも設定が簡単なこと、質問をするとオウム返しにせずに人間のように応えること、スピーカーとしての音質が非常に優れていることを挙げています。
なおミュンスター氏は、現時点ではAppleはHomePodにおいて音質重視の姿勢を打ち出しているものの、本当の狙いはSiriをユビキタスな存在とし、あらゆる家電製品をすべてをSiriで制御できるようにすることだろうと述べています。
2022年にはGoogleとAmazonのシェアが逆転
スマートスピーカー市場全般については、長期的に台数ベースで大きなシェアを持つようになるのはGoogleだろうとミュンスター氏は予測しています。
2018年の市場シェアについては、Amazonが52%、Googleが32%、Appleが12%、その他が4%ですが、2022年にはGoogleが48%、Amazonが37%と順位が逆転、ただしAppleは12%とほぼ同じシェアを維持するというのが同氏の予想です。
Source:Loup Ventures
(lunatic)