LGが16のレンズを搭載したスマートフォンを開発?〜特許から判明

lg スマートフォン 特許

lg スマートフォン 特許
 
スマートフォンの進化が目覚ましい今、デュアルカメラはもはや“時代遅れ”となりつつあります。LGが合計16ものレンズをスマートフォンに搭載する技術の特許を取得していたことが分かりました。

異なるアングルから同時に撮影

米国特許商標庁(USPTO)が公開したLGの新特許は、合計16のレンズで構成されたリアカメラです。特許の説明として掲載された画像では、縦4列x横4列に並んだレンズが様々な形状で確認できます。
 
lg スマートフォン 特許
 
もちろん、これだけのレンズをスマートフォンに搭載する目的は、単に画質の良い写真を撮影することが目的ではありません。LetsGoDigitalによると、カーブ形状を採用することで、様々なアングルから同時に撮影を行ったり、それぞれのレンズで同時に撮影した画像を結合したりできるようです。
 
実際に特許では、熊のぬいぐるみの頭部だけを切り取って、別のアングルから撮影した頭部にすげ替えるケースが用いられています。ひと昔前であれば、こうした“すげ替え”は雑なコラージュになってしまったでしょうが、AIがスマートフォンに搭載された現在であれば、違和感のない自然な修正が見込めそうです。
 
lg スマートフォン 特許

激化するレンズ数の競争

2018年現在、複数のレンズを搭載したカメラは珍しいものではありません。
 
Huaweiはレンズが3つのトリプルカメラ(Huawei Mate20 Pro)、Samsungは4つのクアッドカメラ(Galaxy A9)を採用したモデルを市場に送り込んでいます。また、HMD GlobalがNokiaブランドで5つのレンズからなるペンタカメラ(Nokia 9)をリリースするという観測もあります。
 
ベンチマークスコアの水増し騒動もそうですが、スマートフォンの性能がいいことがもはや当たり前となった時代において、消費者にアピールしやすいのは「数」です。3より4、4より5、5より16……といったように、レンズの数が多ければ多いほど、消費者は直感的に「すごいスマートフォンだ」という感覚を受けるはずです(もちろん、実際にカメラ性能も高いのでしょう)。
 
分かりやすい指標のため、こうした競争は今後も激化していくと予想されます。しかし、背面にレンズがびっしりと敷き詰められたスマートフォンを、はたして消費者は望むのでしょうか。もし、デバイスの“美しさ”にこだわったスティーブ・ジョブズ氏が生きていたならば、どんなコメントをするのか気になるところです。
 
 
Source:LetsGoDigital(英翻訳)
(kihachi)

この記事がお役に立ったらシェアお願いします

この記事を書いた人

丸みを帯びたiPhone3GSの筐体に惚れ込み、Apple信者を誓ったのも今は昔。2014年から始めたライター業がきっかけで、気づけばXiaomiやHuaweiなど中華スマホにも手を出す浮気症に。

特集

目次