Apple、中国ハッキング報道でBloombergを30日のイベントから締め出し


 
Bloomberg Businessweekが「中国がサーバにチップを仕込み、ハッキングを行っていた」と報じた件に対し、Appleプレスイベントに招待しないという形で、同メディアに報復していたことが判明しました。

Appleは報道内容を完全否定

Bloombergは、中国企業が マイクロチップをSuper Microのサーバ向けマザーボードに埋め込み、ハッキング攻撃を行っていたと報じました。問題のチップが埋め込まれたサーバは30社近くの企業に納品され、その中にはAmazonやAppleも含まれていたと伝えています。
 
しかしAppleはこの事実を真っ向から否定、Super MicroとAmazonもそのような事実はないとの声明を発表しました。
 
米政府関係者やセキュリティの専門家もBloombergの報道の根拠を訝しむ発言をしたうえに、Appleのティム・クック最高経営責任者(CEO)は同メディアに対し、記事の撤回を要求しています。
 
一方Bloombergはあくまで記事の正当性を主張しています。

過去にも同様の措置

これに対しAppleは、取材拒否という形で対抗することを決めたようです。BuzzFeedによれば、Appleは10月30日にニューヨークで開催するスペシャルイベントに、Bloombergを招待していないとのことです。
 
Cult of Macによると、AppleはオンラインメディアGizmodoに対しても、iPhone4の画像を事前に流出させたとして、過去に同様の措置を取っています。Gizmodoはその後数年間、Appleのイベントから締め出されていましたが、最近になって再び参加が認められた模様です。

Amazonは広告掲載をキャンセル

Bloombergに報復措置を取っているのはAppleだけではありません。AmazonはBloombergに対し、同メディアWebサイトへの第4四半期(10月−12月)の広告掲載を取りやめると通告したと、BuzzFeedが関係者から入手した話として報じています。

 
 
Source:BuzzFeed via Cult of Mac
Photo:Bloomberg Businessweek
(lunatic)

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この記事を書いた人

元某業界新聞社の記者。その後フリーライターとして各方面で執筆、英日翻訳家としての著書も多数。2014年から本メディアでライター、編集記者として活動中。アメリカ在住(現在は日本に滞在中)。iPhone使用歴は12年以上。

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