Appleのティム・クックCEO「個人情報が兵器化されている」

ティム・クック

ティム・クック
 
ベルギーのブリュッセルで開催中のデータプライバシーに関する国際会議に登壇したAppleのティム・クック最高経営責任者(CEO)は、米国内のより包括的なプライバシー法の必要性を強調しました。

FacebookとGoogleのやり方を非難

データ保護は世界中で大きな問題となっており、ヨーロッパ連合(EU)ではEU一般データ保護規則(GDPR)が2018年5月25日より適用されています。GDPRは、市民と居住者が自分の個人データをコントロールする権利を取り戻すこと、および、欧州連合域内の規則を統合し、国際的なビジネスのための規制環境を整えることを目的としています。
 
「我々Appleは、米国内でのより包括的なプライバシー法の成立を全面的に支援している」と、クックCEOはさらに強化されたプライバシー法が米国にも必要であると述べました。
 
クックCEOは、「(個人情報の取引が)爆発的に増え、データ産業複合体のようになっている」と、個人情報を元にした広告収入を主とするFacebookやGoogleを批判しました。
 
「我々自身の情報、日々のものから非常に個人的なものまで、軍事レベルの効率性で兵器化され、我々に対して使用されている」と、クックCEOは続けました。
 
「これは監視である。備蓄された個人データは、データ収集を行う企業のみにしか利益をもたらしていない」とも述べています。

プライバシーが新たな強みとなりつつあるApple

Facebookのユーザーデータを不当に扱ったスキャンダルが今年の始めに取り沙汰されてからというもの、クックCEOは度々メディアに登場し、プライバシーの重要性を訴えるとともに、広告収入に依存しないAppleのビジネスモデルの優位性を強調してきました。
 
Androidユーザーは、低価格と引き換えにプライバシー権を完全に放棄しているとの意見もあり、今後さらにAppleの特異な姿勢は目立って行くかもしれません。
 
 

Source:Gadgets 360
Photo:Mike Bloomberg/Flickr
(lexi)

この記事がお役に立ったらシェアお願いします

この記事を書いた人

ARラボ出身の猫愛好家。往年のMacユーザーで、iPhone使用歴は10年以上。

特集

目次