「プライバシー保護」はAppleの新戦略になりつつある?止まらないクックCEOの攻撃
Appleのティム・クック最高経営責任者(CEO)は、長年ユーザーのプライバシー保護の重要性を強調してきましたが、Facebookスキャンダルを受けて大衆のプライバシーへの関心が高まる中、他のテック企業とは異なるAppleの立ち位置をこれまでになく売り込んでいるようです。
「プライバシー保護」が大きな差別化の要因に
米雑誌Fortuneのビジネス会議に参加したAppleのクックCEOは、Facebookがユーザーデータを不当に扱ったスキャンダルを見事に利用し、Appleが重要視してきた「プライバシー保護」を武器に、Apple製品の宣伝を展開しました。
「誰も気にしていないときからプライバシーが重要だと強く感じていた」と述べたクックCEOは、「人々の詳細なプロフィールを構築していくと、やがて大きな害悪となる」と、Facebookなどのユーザーデータを売り物とするテック企業のビジネスモデルを暗に批判しました。
クックCEOは続けて、「情報がどのくらい商業サイドに晒されていて、何が公共サイドに残っているのかわからない」と、名前を出さずにFacebookへの攻撃を続けました。
クックCEOのこの辛辣なコメントに対して、Facebookのマーク・ザッカーバーグCEOも黙ってはいません。「製品により多くのお金を支払わせる企業が、ユーザーをより大切に思っているとは限らない」と、Appleのプレミアム価格戦略に疑問を投げかけました。
Fortuneが催したビジネス会議でのクックCEOのコメントは、以下の動画で確認することができます。
Source:BGR
Photo:Fortune Magazine/YouTube
(lexi)