Facebook、「Portal/Portal+」でスマートスピーカー市場に参入

Portal_from_Facebook

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FacebookがスマートスピーカーPortal」および「Portal+」を発表しました。どちらもタッチスクリーンを搭載しており、外観はスピーカーというよりもタブレットPCのようです。

ユーザーデータ不正流用問題で発売を延期

Facebookは以前より、大型ディスプレイを搭載したスマートスピーカー2機種を発売すると噂されていましたが、その後大規模なユーザーデータ不正流用問題が発覚したのを受けて、発売を当初予定していた5月から7月、さらには10月へと延期したと報じられました。

レンズカバーで物理的にカメラ機能をオフに

Facebookが今回発表したPortalPortal+は、どちらもAmazonの音声認識AI、Alexaを搭載。10.1インチのディスプレイを搭載したPortalが199ドル(約22,500円)、15.6インチディスプレイ搭載のPortal+が349ドル(約39,000円)で、色はどちらも黒と白の2色展開です。
 
Facebookによれば、Portal/Portal+の「スマートカメラ」機能は人の動きを追跡し、ズームイン・ズームアウトしながら、ユーザーを確実に捉え続けます。また「スマートサウンド」によって背後のノイズを消します。
 
プライバシー保護のため、カメラとマイクはタップするだけで簡単にオフにできるだけでなく、レンズに付属のカバーをかけて物理的にカメラ機能を切ることが可能です。またスマートカメラが用いるAI技術はFacebookのサーバではなく、Portal/Portal+本体で動作しており、搭載するカメラは顔認識機能は持っていないとしています。
 
さらに「ヘイPortal」と声がけをしない限り音声コマンドがサーバに送られることはなく、ユーザーはFacebookアクティビティログから音声コマンドの履歴を削除することができます。
 

Messenger経由でビデオ通話

ビデオ通話はFacebookのMessenger経由で行う仕組みです。またFacebookは、Portal/Portal+でのビデオ通話の内容を、Facebookが視聴・保存することはないと強調しています。
 
Facebookがここまで「プライバシー重視」を声高に主張しているのは、ユーザーデータ不正流用問題などにより、同社に対する信頼性が低下しているためと思われます。
 
Facebookはサイトにおいてすでに予約受付を開始しており、発売は11月9日となっています。なおエントリーモデルのPortalについては、2台まとめて購入すると100ドル引きになるキャンペーンも行っています。
 
 
Source:Facebook via 9to5Mac
(lunatic)

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この記事を書いた人

元某業界新聞社の記者。その後フリーライターとして各方面で執筆、英日翻訳家としての著書も多数。2014年から本メディアでライター、編集記者として活動中。アメリカ在住(現在は日本に滞在中)。iPhone使用歴は12年以上。

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