「32人と同時通話できてどうするの?」Samsung、iPhone批判CMをまた公開

samsung galaxy note 9 apple cm iphone x

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アメリカではライバル企業をこき下ろす広告も珍しくありませんが、ここまであからさまな“見下し(ディス)”は良くも悪くも注目を集めるようです。iPhoneを批判する広告「Ingenius」シリーズに、Samsungが新たなコマーシャルを追加しました。

Ingeni”ou”sの意味

シリーズタイトルの「Ingenius」は、Genius(天才)に否定の接頭辞InをつけたSamsungによる造語です。
 
Ingeniusには、“巧妙・利口さ”を意味するIngeniousが掛け合わされており、公開された動画はどれも、消費者の指摘に対してGenius(Apple Storeのスタッフ)がiPhoneの欠点を口八丁でごまかすという仕立てになっています。
 

Ingenius: Pen

 
1本目の広告「Ingenius: Pen(ペン)」は、タイトルどおりApple Pencilがテーマです。
 
客「あのペンは何?」
店員「Apple Pencilですよ」
客「Apple PencilとGalaxy Note 9についてるペンの違いって何?」
店員「Apple PencilはiPadでしか使えないんです」
客「じゃあ、私の携帯では何が使えるの?」
店員「指とか……」
客「ああ、(ペンが)ないってことね」
店員「指はありますよ。全部で10本もの指が」
 
SamsungのGalaxy Noteシリーズは「S Pen」と名付けられたスタイラスペンがウリで、最新シリーズのNote9に搭載されたBluetooth搭載ペンでは、リモートコントロール機能を使うことができます。
 
一方でApple Pencilは、iPhoneでも将来的に使えることを示唆する技術が特許からは確認できるのですが、執筆時点での対応端末はiPad Proのみです。
 

 

Ingenius: Power

 
2本目の広告は「パワフルさ」がテーマです。iPhoneがいかにパワフルかを、CM内のスタッフはしきりにアピールします。
 
客「なぜってGalaxy Note9はパワフルだから…」
店員「じゃあ、私がパワフルだと考えているものを教えましょうか。それはですね、顔で携帯をアンロックすることなんです」
客「同じことができるけど」
店員「あ、そうなんですか。ハハ、知らなかった……」
客「ハハハ……」
店員「じゃあ、私がパワフルだと考えているものはですね、iOS12では最大で32人がFaceTimeを同時に使えることなんです」
客「一体なんでオレがそいつを必要としてるんだ?」
店員「じゃあ、私がパワフルだと……」
 
Appleは6月に開催したWWDCで、iOS12からは最大32人の複数ユーザーとの同時通話が可能になると発表しました。プライベートシーンよりも、オンライン会議などでの使用が想定されているのでしょう。
 

なぜこんなにも批判CMを?

Samsungの「Ingenius」シリーズは、話題となったことを受けてか矢継ぎ早に公開されており、この1カ月ほどだけでも、iPhone Xのダウンロード速度を「遅い」とけなすCMドングル、高速充電器、カメラを皮肉ったCMノッチ、ストレージ、マルチタスクについてダメ出しするCMが公開されています。
 
大量に公開された批判コマーシャルからは、Galaxy S9の売り上げが不調だったことを受け、何としてでも次期iPhoneの出鼻をくじいてGalaxy Note 9を成功させたいという、Samsungの強い思惑が見て取れますね。
 
Source:AppleInsider
Photo:YouTube-Samsung US
(kihachi)

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この記事を書いた人

丸みを帯びたiPhone3GSの筐体に惚れ込み、Apple信者を誓ったのも今は昔。2014年から始めたライター業がきっかけで、気づけばXiaomiやHuaweiなど中華スマホにも手を出す浮気症に。

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