iOS11.4.1、ロック後1時間でUSB経由のデータアクセスを禁止する機能搭載

公開されたばかりのiOS11.4.1では、iPhoneやiPadがロックされて1時間経過すると、USB機器を使った端末内のデータへのアクセスをブロックするモードが、初期状態で有効となっています。
ロック後1時間でLightning端子のデータアクセスを無効に
現地時間7月9日に公開されたiOS11.4.1では、Appleによるリリースノートには記載されていませんが、iPhoneやiPadがロック状態になって1時間経過すると、Lightning端子を経由したアクセスをブロックする「USBアクセサリ」モードが初期状態で適用されています。
ただし、Lightning端子による充電は、ロック後1時間以上経っても可能です。
このモードは、iOS11.3やiOS11.4のベータで発見されていましたが、正式版に搭載されるのはiOS11.4.1が初となります。
また、iOS12でもこのモードが利用可能となることが、開発者向けに公開されているベータからわかっています。
初期状態の「オフ」でUSB機器は接続不能
「USB制限モード(USB Restricted Mode)」とも呼ばれるこの機能は、iOS11.4.1にアップデートしたiOS端末で、設定アプリから「Touch IDとパスコード」(iPhone Xは「Face IDとパスコード」)メニューに入ると、下のほうに表示されている「USBアクセサリ」から設定可能です。
初期状態のオフ(白)では、iPhoneのロック後1時間が経過すると、USBアクセサリが接続できない状態になっています。
オン(緑)にすると、iPhoneがロックされて1時間以上経過しても、Lightning端子を使ったデータのやり取りができます。
「USBアクセサリモード」がオフでも、持ち主によるユーザー認証をすれば通常どおり使用できるので、通常の利用には支障ないと思われます。
iPhoneロック解除機器のアクセスを困難に
「USBアクセサリモード」には、GrayshiftやCellebriteから販売され、各国の捜査機関や警察が導入している機器などによって、iPhoneのLightning端子からデータを抜き取られるのを予防する効果があります。
iPhoneのデータにアクセス可能な時間が1時間に制限されることで、捜査機関がiPhoneのデータにアクセスできる可能性は90%程度低下する、とセキュリティ研究者はコメントしています。
AppleはUSB制限モードを「ユーザーのプライバシーを保護するための機能」と位置付け、今後のiOSに搭載する姿勢を明らかにしています。
Appleのティム・クック最高経営責任者(CEO)は、5月の業績発表冒頭で「プライバシーは基本的人権である」と発言し、ユーザーのプライバシーを保護する姿勢を強調しています。
Source:MacRumors
(hato)