Apple、iOS12に搭載のUSBブロック機能について説明

iOS12 WWDC

WWDC 18 iOS12
 
Appleは、iOS12に搭載予定の、iPhoneのロック後1時間でUSB機器との接続をブロックする機能について、政府機関によるプライバシー侵害を予防するためのものであることを正式に認めました。

iOS12に搭載予定のUSB機器ブロック機能

現在開発者向けに公開中のiOS12ベータには、iPhoneがロックされて1時間が経過すると、USB機器を使ったiPhoneのデータへのアクセスをブロックする機能が追加されていることが分かっています。
 
同様の機能は、iOS11.3やiOS11.4のベータでも存在が確認されていましたが、正式版には搭載されていませんでした。
 
また、iOS11.4のベータまでは、iPhoneロック後7日間でUSB機器との接続をブロックしていましたが、iOS12で1時間に短縮され、セキュリティが厳しくなっています

捜査機関によるiPhoneのデータ入手可能性、約90%低下

この新機能によって、犯罪捜査のために米連邦捜査局(FBI)や警察機関が購入しているGrayshiftCellebrite製の機器を使って、iPhoneのデータにアクセスするのが困難になります。
 
セキュリティ研究者は、1時間以内という時間制限によって、捜査機関がiPhoneのデータにアクセスできる可能性は90%程度低下する、とReutersにコメントしています。

Apple「ユーザーのプライバシー保護のため」

Appleの担当者は、Reutersに対してUSB機器のブロックは、容疑者の人権が保護されない国でも、捜査機関によるプライバシー侵害からユーザーを守るためのものである、と説明しています。

Appleは、お客様を最優先して全てをデザインしています。お客様をハッカー、個人情報窃取、プライバシー侵害から守るため、全てのApple製品で常にセキュリティを強化しています。
 
政府機関には最大の敬意を払っており、セキュリティ強化は、政府機関の業務遂行を妨害するために設計されたものではありません。

 
Appleは、iOS12以降のバージョンにおいて、USB機器のブロック機能を搭載し続ける計画であることも明かしています。

 
 
Source:Reuters
(hato)

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この記事を書いた人

2013年からライター&編集担当として活動。2007年、駐在中のシリコンバレーで発売直後の初代iPhoneに触れて惚れ込む。iPhone歴は3GS→5s→6 Plus→7 Plus→XS Max→12 Pro Max→14 Pro。

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