AppleサプライヤーのDialog、Apple依存脱却のためディスプレイ企業を買収

英半導体企業のDialogがタッチスクリーン技術を開発する米企業Synapticsの買収を模索していることが明らかになりました。iPhone向けにパワーマネジメント集積回路(PMIC)を供給するDialogは、現在収益の多くをAppleに依存していますが、将来的にAppleが部品を内製化することがすでにわかっているため、Apple依存からの脱却を目指して動き出しているようです。
すでにPMICの受注が30%減
今月に入ってから、AppleからのDialogへのPMICの発注が30%減ったことが報じられており、同社の株価が下落しています。今回の部品発注の減少は、新たなサプライヤーが登場したことが原因とされています。
収益の約4分の3を現在Appleに依存しているといわれるDialogですが、最高経営責任者(CEO)自らが数年以内にもAppleがPMICを内製化する可能性を認めており、新たな経営戦略を模索しているようです。
2020年までAppleへの部品供給は確実だといわれていますが、それ以降についてはわからないとされています。
タッチスクリーン企業の買収で収益源の多様化目指す
Dialogは米タッチスクリーン企業Synapticsの買収を目論んでいるようです。Bloomberg Intelligenceによれば、Synapticsを買収することで、DialogはAppleへの収益の依存率を77%から35%にまで下げることができるとのことです。
Dialogは昨年、コネクテッドカーや、モノのインターネットに使用されるチップ開発を行うSilego Technologyを買収したことが知られています。
しかしながら、Bloomberg Intelligenceのアナリスト、ウー・ジン・ホー氏は、「Dialogの収益源の多様化の努力は小さすぎ、iPhone部品の穴埋めができていない」と厳しい意見を述べています。
Source:The Telegraph
Photo:William Hook/Flickr
(lexi)