Appleのティム・クックCEO、Qualcommとの訴訟で証言台へ

Appleのティム・クック最高経営責任者(CEO)が、Qualcommとの訴訟で法廷の証言台に立ちます。AppleとQualcommとは、iPhoneに搭載されているLTEチップを巡って訴訟合戦を繰り広げています。
ティム・クックCEO、法廷へ
Bloombergのマーク・ガーマン記者が現地時間4月5日、Twitterで以下のように明かしています。
Appleのティム・クックCEOが6月27日、Qualcommとの訴訟で証言します。訴訟は、Appleが捜査機関にQualcommへの捜査を後押しする目的で嘘を伝えた、としてQualcommが訴えているものです。Appleはチップのロイヤルティ問題でQualcommを提訴しています。
*APPLE CEO TIM COOK TO BE DEPOSED JUNE 27 IN QUALCOMM LAWSUIT – The suit accuses Apple of lying to regulators in order to spur investigations of Qualcomm. Apple had filed complaint over chip royalties.
— Mark Gurman (@markgurman) 2018年4月5日
泥沼化の様相を呈しつつあるAppleとQualcommの法廷闘争
AppleとQualcommは、2017年初めから訴訟合戦を繰り広げています。
AppleがQualcommに対して、非公正なライセンス料請求に対して訴えたのに続き、AppleがQualcommへのライセンス料支払いを停止し、AppleはQualcommによるライセンス料算出の根拠となっているiPhoneの製造台数が水増しされていると主張していました。
これに対してQualcommは、Appleによる契約違反、虚偽の主張による複数の国の政府機関による捜査の後押しを訴えているほか、iPhoneのアメリカへの輸入禁止を求めています。
Qualcommによる米独占禁止法違反容疑での裁判、6月に開廷
米連邦取引委員会は今年1月、QualcommがスマートフォンのLTEチップにおける独占的な地位を利用して独占禁止法違反にあたる商行為を行ったとして同社を提訴し、6月に裁判が開始される予定です。
Qualcommは韓国政府から、独占禁止法違反で約1兆ウォン(約1,040億円)の罰金、EUからも独占禁止法違反で9億9,700万ユーロ(約1,350億円)の罰金をそれぞれ科せられています。
Apple、2018年のiPhoneからQualcomm製チップ締め出しへ
Appleは、iPhoneへのQualcomm製のLTEチップの採用比率を下げてIntel製チップの割合を上げています。
今後、Appleは2018年モデルのiPhoneでQualcomm製チップの搭載を完全に取りやめるのではないかと報じられています。