化粧品世界最大手のロレアル、AR企業ModiFaceを買収

世界最大の化粧品会社、L’Oréal(ロレアル)が、拡張現実(AR)アプリ開発のModiFaceを買収することを発表しました。L’Oréalがテクノロジー企業を買収するのは初のことです。
世界最大の化粧品会社、L’Oréalが従業員70名のAR企業を買収
L’Oréalは、フランスに本拠地を置き「ランコム」「シュウ・ウエムラ」「メイベリン」「ザ・ボディ・ショップ」など、有名ブランドの化粧品を販売し、従業員数は世界に約7万7,000人、売上高は3兆円以上を誇る巨大企業です。
ModiFaceは、カナダに拠点を置く、美容分野に特化したAR技術を提供する従業員数約70名の企業です。
ModiFaceは、スマートフォンの画面上で化粧品を自由に「試着」できるアプリや、ヘアカラーの色調を試せるアプリなどをAppStoreで公開しています。
テクノロジー企業の買収は初めて
L’Oréalは、YouTubeやInstagramといったソーシャルメディアを活用したマーケティングにも力を入れていますが、テクノロジー企業を買収するのはModiFaceが初めてです。
L’Oréalのデジタル部門の最高責任者は、「ModiFaceの技術によって、美容に関する体験は今後、大きく変わる」と同社の技術への期待を語っています。
なお、L’OréalはModiFaceの買収額は公表していません。
今後、活用分野の拡大が見込まれるAR
Appleのティム・クック最高経営責任者(CEO)が以前からAR技術への期待を語っているように、AR技術は今後、多くのビジネスへと活用が拡大すると考えられます。
Appleは、ARアプリの特集ページを公開しているほか、正式版の公開が近いと見込まれるiOS11.3に合わせてARアプリ開発プラットフォームのARKitのバージョンをARKit1.5に進化させることを予告しています。