「iPhone Xの新機能が商標権侵害」東京の企業がAppleを訴える
iPhone Xに搭載される、絵文字をユーザーの表情に合わせてアニメーション動作させられる新機能「アニ文字」が商標権を侵害しているとして、東京に拠点を置くアプリ開発企業がAppleを提訴していることがわかりました。
2014年から公開中の「Animoji」
iPhone Xの新機能「アニ文字(英語表記はAnimoji)」が、App Storeで公開しているアプリ「Animoji」の商標権を侵害しているとして、東京に拠点を置くemonster k.k.と、同社の最高経営責任者(CEO)エンリケ・ボナンセア氏がAppleを訴えています。
2014年にApp Storeで公開された「Animoji」は、絵文字にアニメーションをつけることができるアプリで、現在も公開されています。
※アプリの金額については記事執筆時の価格を記載しております。インストール前に、「App Store」での表示価格をご確認いただきますようお願いします。
iPhone X発表前の夏、商標権の買取を打診する連絡
ボナンセア氏は、App Storeで公開している「Animoji」のことをAppleが知らなかったはずはない、と指摘しています。
さらに、9月のiPhone X発表イベント前の2017年夏には「Animoji」の商標権を買いたい、応じない場合は訴訟を起こす、とThe Emoji Law Groupと名乗る企業が打診してきたそうです。
同氏は、The Emoji Law Groupの実体はAppleだ、と主張しています。
iPhone X発表前日、Appleが使用差止めを求め提訴
Appleは、iPhone Xの発表イベント開催の前日、「Animoji」の商標権の差し止めを求める訴訟を起こしています。
Appleは、「Animoji」の商標権者として登録されているワシントン州シアトルの企業「emonster Inc」は、「Animoji」の商標を登録した時点で存在していなかった、と主張しています。ボナンセア氏は、日本に移住する前、シアトルに住んでいました。
ボナンセア氏は米国特許商標庁(USPTO)に対し、商標登録の権利者の修正登録を求めましたが、訴訟が進行中であることを理由に却下されています。
2015年に買収した企業の技術を活用した「アニ文字」
iPhone Xの「アニ文字」は、ディスプレイ上部に搭載されたTrueDepthカメラによってユーザーの表情を正確に読み取り、リアルタイムで絵文字に反映させる機能です。
この機能は、Appleが2015年に買収したFaceshiftの技術が活用されているとみられます。
iPhone Xは、10月27日に予約受付開始、11月3日の販売開始を控えています。
Source:AppleInsider
(hato)