Geekbench創始者、Androidに苦言「iPhoneと違って躍進がない」

    iphone x

    iphone x
     
    iPhoneが登場するやいなや、Android端末に圧倒的な差をつけるベンチマークスコアを叩き出し、そこからの1年間は、最新iPhoneAndroid端末が何とか追いつこうとする――こういった光景もすでにお馴染みとなってしまいましたが、改めて考えると不思議な話です。なぜ、Android端末とiPhoneとでは、毎年大きな差が生じるのでしょうか。ベンチマークテストGeekbenchの創始者も、同じ思いを抱えているようです。

    ベンチマークスコアの権威ですら理解できない

    先日Tom’s Guideで公開されたベンチマークテストの結果は、少なくない反響を呼び起こしました。というのも、iPhone8/8 Plusが2017年のMacBook Proと遜色ないスコアを出したばかりか、同時期に発売されたSamsungのGalaxy Note 8にダブルスコア近い差をつけてしまったからです。
     
    この結果には、Geekbenchの創始者であるジョン・プール氏も「どうしてAndroid陣営はパフォーマンスが足踏みしているようにみえるのか、私も正確には理解できていない」とお手上げの様子です。「大幅な躍進がない。何が起こっているのか分からないよ」
     
    iphone8 ベンチマークスコア
     
    Galaxy Note 8に搭載されているQualcomm製のSnapdragon 835が今年前半に登場した一方、iPhone8/8 Plus、iPhone XのA11 Bionicチップは後半という違いはありますが、数カ月の違いでここまで差が出るのは、明らかにチップだけの問題ではありません。
     
    一般的にAppleは、ハードウェア(iPhone、チップ)とソフトウェア(iOS)を自社で設計しているため、チップのパフォーマンスを発揮させやすいと考えられています。一方でAndroid端末は、Googleが提供するソフトウェア(Android OS)や、チップメーカーが提供するハードウェア(チップ)を、各スマートフォンメーカーが利用しています。

    初代iPhoneの時は考えられなかった


    一方で、ジョン・プール氏はiPhoneのパフォーマンスの高さに舌を巻きます。
     
    「初代iPhoneを使ってビデオを編集するなんて、(当時は)思いもよらなかっただろう。馬鹿げていると感じただろうね」と述べ、10年後のiPhoneが容易に4K動画を加工できることに対し、驚きを隠しません。「デスクトップ級のパフォーマンスがスマートフォンに詰まっているんだ。他では考えられないよ」
     
    ただし同氏は、MacBook ProとiPhone8/8 Plusがベンチマークスコアで同じ点数をつけ、ビデオが編集できるからといって、単純に同列の存在として取り扱うべきではない、とも述べています。
     
    最大パフォーマンスを一時的に発揮するのと、持続的にパフォーマンスを発揮するのとは異なり、スマートフォンは前者に特化する一方、ラップトップは冷却機能を搭載することで、前者と後者を両立させられるような設計になっているからです。
     
    とはいえ、iPhone8/8 Plusでこれだけのパフォーマンスが発揮できるのなら、iPhone Xでは一体どのような未来が待ち受けているのか、胸を高鳴らせずにはいられませんね。 
     
    Source:Tom’s Guide(1),(2)
    (kihachi)
     
     

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