iPhone発表時に注目!半導体メーカー7社の株価
Appleのスペースシップ型とも呼ばれる、東京ドーム約15倍の広さを誇る新キャンパス「Apple Park」でのiPhoneの新モデル発表を直前に控えた今、半導体メーカー7社の株価の動向に注目です。
Appleが持つサプライチェーンへの巨大な影響力
フラッシュメモリチップの世界供給の18%を消費するAppleは、半導体メーカーの今後に多大なる影響をもたらします。
チップメーカーの勝敗は、発表された新モデルの中を開けてみなければわかりません。
これまでのリークを含む限られた情報から、注目すべき半導体メーカーを読み解きます。
LUMENTUM
Lumentumは、VCSEL(ビクセル: Vertical Cavity Surface Emitting LASER [垂直共振器面発光レーザ] の略称)と呼ばれる、3D顔認証の要(かなめ)となる技術を開発しています。
同社は、今年4月から約219億円の発注を受けたと報告しており、アナリストはAppleがその背後にいるのではないかと分析しています。
Lumentumはまたこの4月〜6月期中に、VCSELレーザーの生産能力を25〜30%も拡大したことも公表しています。
FINISAR
Finisarは同じく3Dセンサーレーザーを開発する企業ですが、より大きな出力を求められる拡張現実(AR)などに適した、iPhone後部に搭載されうるセンサー技術を提供しています。
製造問題を抱えるFinisarは、この四半期の発注は約11億円から110億円の間で落ち着くだろうと同社最高経営責任者(CEO)であるジェリー・S・ロールズ氏は予測しており、「次の四半期は完全にリードカスタマーとその需要次第だ」とコメントしています。
3DセンサーがiPhone後部に搭載されるかどうかは、iPhoneのフラグシップモデルであるiPhone Xの発表まで定かではありません。
メモリーサプライヤー4社
東芝、Samsung、SK Hynix、Western Digitalの4社は、Appleのフラッシュメモリチップの主なサプライヤーになると予測されています。
Western Digitalによる東芝メモリ事業の買収交渉に対し、難色を示しているAppleは、WDへと取引終了の圧力をかけていることが判明しています。
もし仮にSK HynixもしくはWestern Digitalが東芝のメモリ事業を買収した場合、Appleへのメモリチップサプライヤーの数は3企業に減ると言われています。
IMAGINATION TECHNOLOGIES
Imagination Technologiesグループは、iPhone過去モデルのグラフィックプロセッサーの基となる技術を提供し、iPhone上でのスムーズなゲームプレイや動画再生を、バッテリー消費を最小限に抑えつつ可能にしました。
しかしながら今年6月、Appleはグラフィックプロセッサーの独自技術での代替を発表したため、同社の技術がiPhone新モデルで採用されるかは今のところ不透明であると言われています。
iPhone10周年モデルに搭載される、A11チップのグラフィック機能の違いに注目です。
Source:Reuters
Photo:Wikimedia
(lexi)