iPhone8の目玉機能は赤外線による「3D顔認証」~技術的にも他を圧倒
Appleが9月12日に発表予定のiPhone8には、新たな認証技術として、3D顔認証センサーが搭載されるとみられています。iPhone8で最も注目すべきポイントは、狭額縁のデザインでもハイエンドなスペックでもなく、この顔認証機能だ、とする声もあります。
これまでの顔認証とは大きく異なる
今のところ顔認証技術といえば、SamsungのGalaxy S8が顔写真でアンロックされてしまうなど、お世辞にも評判が良いとは言えないのが現実です。
しかし、AppleがiPhone8に採用する3D顔認証は、Samsungが採用したものとは大きく異なります。
Galaxy S8に搭載されている顔認証は、Samsung自身が「安全性で指紋認証や虹彩認証に劣る」と認めているとおり、スワイプ型のロック解除と同じく、ユーザーの手間を数秒省く程度の便利機能に過ぎず、決してセキュリティ機能と呼べるものではありません。
一方で、Appleが採用する3D顔認証は、指紋認証であるTouch IDに代わる機能として、Apple Payでの支払いを念頭に置いた作りになっています。赤外線を用いて立体的に顔を捉えるため、メガネをかけていたり、髭を蓄えていたりしても問題なく認証できるように開発されているほか、暗所でも認証が行えるのが特長です。
こうしたことから、ニュースサイトAxiosは「これまでの商業的に試みられてきたあらゆるものの、遥かに先を行っている」と絶賛、スマートフォンのあり方にブレイクスルーを起こすだろう、と示唆しています。
顔認証決済が主流になる日は近い?
ちなみに中国でも、Alibabaが展開する決済プラットフォーム「Alipay」で、従来のQRコードに代わって顔認証の採用が始まっているようです。
支付宝(アリペイ)は杭州ケンタッキー・フライドチキンKPRO店に実店舗では初の「顔認証決済」を導入したと発表しました。昨日投稿したように京東も顔認証決済をスタートさせており、中国の決済システムはQRコードから顔認証へと広がりをみせています。 pic.twitter.com/dZJ1Ij4mIY
— けろっと (@kerotto) September 1, 2017
支払いの流れは、カメラを見つめて電話番号を入力するだけです。これまでのように、アプリを起動し小さなQRコードを頑張って読み取る必要はありません。動画では、濃い化粧を施したり、周りに人がいたりしても、本人の識別に成功している様子が確認できます。技術の進化に伴い、新たな認証方式として顔認証が主流を占める日は、すぐそこまで来ています。
Source:Axios via TNW,Business Insider
(kihachi)