iCloudに侵入し私的な写真をのぞき見…長澤まさみさんら芸能人が被害

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    Appleが提供しているクラウドサービス「iCloud」に侵入し、芸能人が私的な画像をのぞき見されるという事件が発生しました。被害に遭ったのは長澤まさみさんや北川景子さん、武井咲さん、紗栄子さんらで、容疑者は不正に入手したIDとパスワードで侵入していました。

    女性芸能人ら被害、外部への流出は確認されていない

    この事件を報じた毎日新聞によると、容疑者は2015年1月~11月の間、女性芸能人5人の「iCloud」に計200回にわたって不正にログインし、また14年8月~15年10月にも、女性芸能人3人と女性会社員1人のFacebookに計36回、不正にログインしたとされています。
     
    容疑者は容疑を認めており、容疑者のパソコンからは、多数の有名人を含む約1,000人分のIDやパスワードが見つかったほか、iCloudから入手したとみられる大量の私的な画像が保管されていました。しかし外部への流出は確認されておらず、インターネットサイトへの転載なども見つかっていないとみられます。

    便利な半面、不正アクセスのリスクもあるウェブサービス

    「iCloud」は、インターネット上のサーバー(クラウド)に、画像や文書などを保管、共有できるサービスで、利用者も多いです。内部ストレージではなくネット上に保管できるため、どこからでも、他の端末からでもデータにアクセスできるのがメリットですが、半面、常に不正アクセスのリスクも抱えています。
     
    2014年夏には、アメリカの有名女優や歌手が利用していたiCloudが不正アクセスを受け、私的な写真が大量にネット上へ流出する事件もありました。IDやパスワードが乗っ取られたためで、流出画像はTwitterなどを通じて拡散する騒ぎとなっていました。
     
    会員サービスへの不正アクセスでは、今年3月、家電量販大手のビックカメラが運営する通販サイトにおいて、会員IDおよびパスワードの不正利用被害がありました。また今月上旬には、GmailやHotmail、Yahooなど2億7,000万件以上のパスワードが流出したことも記憶に新しいでしょう。
     
    iCloudやFacebookなどのウェブサービスには、ログインした履歴を確認できたり、ログインごとにメールで通知したり、不正アクセスを防ぐ機能が設けられています。しかし実際に活用している人は少ないのが現状で、IDやパスワードに関しても、複数のサービスで同じものを使いまわしている、あるいは誰でも推測できそうなパスワードを設定している人も多いのではないでしょうか。
     
    IDやパスワードを使いまわしていると、例えば一つのサービスでパスワードを破られると、ほかのサービスでも芋づる式に被害に遭ってしまいます。
     
    今回の事件では、容疑者がどのようにして芸能人らのIDやパスワードを入手したかは、まだ明らかになっていません。しかし、iCloudに限らず、ウェブサービスを利用する以上は不正アクセスの被害に遭う機会はゼロではありません。ログイン通知などの不正アクセスを防ぐ機能を有効にする、またサービスごとにパスワードを変えるまた定期的にパスワードを変更するなど、自分でできるセキュリティ対策を行いましょう。
     

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