開始から6年半が経過したMacBookのバタフライキーボード修理プログラムが、先週をもって終了したことが明らかになりました。バタフライキーボード問題とは、デザイン上の欠陥により、使用を続けるとキーボードが正常に動作しなくなるというもので、Appleはこれに対して無償修理を提供していました。
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アイブ氏が生み出したデザイン上の欠陥
Appleは、特定のMacBook、MacBook Air、MacBook Proモデルのキーボードに以下のような不具合が発生する場合があると発表していました:
- 文字が勝手に反復入力される
- 文字が表示されない
- 押したキーがスムーズに跳ね返らない、またはキーを押した際の反応が一定しない
これらの問題は一般に「バタフライキーボード問題」と呼ばれており、コンピュータの薄さを追求するあまり、ゴミやほこりの侵入に極端に弱いデザインになったことが原因とされています。
ジョナサン・アイブ氏は、数々の画期的なApple製品を手掛けたことで知られていますが、このバタフライキーボードは同氏の汚点の一つとして認識されています。
対象となっていたMacBookモデルとは?
Appleはこの問題を認め、無償修理プログラムを提供していました。対象となっていたモデルは以下の通りです:
- MacBook (Retina, 12-inch, Early 2015)
- MacBook (Retina, 12-inch, Early 2016)
- MacBook (Retina, 12-inch, 2017)
- MacBook Air (Retina, 13-inch, 2018)
- MacBook Air (Retina, 13-inch, 2019)
- MacBook Pro (13-inch, 2016, Two Thunderbolt 3 Ports)
- MacBook Pro (13-inch, 2017, Two Thunderbolt 3 Ports)
- MacBook Pro (13-inch, 2019, Two Thunderbolt 3 Ports)
- MacBook Pro (13-inch, 2016, Four Thunderbolt 3 Ports)
- MacBook Pro (13-inch, 2017, Four Thunderbolt 3 Ports)
- MacBook Pro (15-inch, 2016)
- MacBook Pro (15-inch, 2017)
- MacBook Pro (13-inch, 2018, Four Thunderbolt 3 Ports)
- MacBook Pro (15-inch, 2018)
- MacBook Pro (13-inch, 2019, Four Thunderbolt 3 Ports)
- MacBook Pro (15-inch, 2019)
キーボード問題は訴訟にも発展
バタフライキーボード問題は集団訴訟にも発展し、今年に入ってから米国内の一部州のユーザーに対して和解金の支払いが始まったと報じられています。
Source: Apple/Wayback Machine via MacRumors
Photo: iFixit/YouTube