新型iPad miniはGPUもiPhone13 Pro Maxより性能が劣る?

第6世代iPad miniは、iPhone13シリーズと同じA15 Bionicを搭載するものの、CPUのクロック周波数が低く、CPU性能が劣ると予想されていました。一方、GPUコア数についてはiPhone13 Pro/Pro Maxと同じであり、同等の性能ではないかと考えられていました。
実際にベンチマークプログラムを実行したところ、確かにCPU性能はiPhone13 Pro Maxより低かったのですが、GPU性能もiPhone13 Pro Maxよりも低かったそうです。
第6世代iPad miniとiPhone13 ProをGeekbenchでテスト
この比較はTwitterユーザーのSanjiv Sathiah氏(@t3mporarybl1p)によっておこなわれました。
My Geekbench 5 results for the A15 Bionic in the iPad mini 6 confirm that is slightly slower in *both* CPU and GPU…It does seem to confirm speculation that the mini uses binned chips that would otherwise have been destined for the iPhone 13 Pro models. https://t.co/cQld5hwaDS pic.twitter.com/mF5zTZsbLI
— Sanjiv Sathiah (@t3mporarybl1p) September 24, 2021
第6世代iPad miniとiPhone13 Pro Maxに対してGeekbenchを実行した結果は以下であったとのことです。
機種 | CPU(シングルコア) | CPU(マルチコア) | GPU |
---|---|---|---|
第6世代iPad mini | 1,592 | 4,508 | 13,857 |
iPhone13 Pro Max | 1,734 | 4,793 | 14,419 |
まず、CPU性能については予想通りiPhone13 Pro Maxよりも第6世代iPad miniの方が低くなっています。
両者は同じA15 Bionicを搭載していますが、iPhone13 Pro Maxのピーククロック周波数が3.23GHzなのに対し、第6世代iPad miniは2.94GHzであり、その差が出たものと考えられます。
マルチコアのスコアの差がシングルコアのスコアよりも小さいのは、マルチコアで動作させた場合は発熱が大きく、どちらもピーククロック周波数で動作できる時間が短いからなのかもしれません。
一方、GPUに関してはどちらも5コア構成であるにもかかわらず、第6世代iPad miniの方が低い性能となりました。
差は4%と小さく、誤差である可能性もありますが、GPUの動作周波数についても第6世代iPad miniは制限が加えられているのかもしれません。
複数の仕様が存在するA15 Bionic
iPhone13シリーズおよび第6世代iPad miniに搭載されているA15 Bionicについては、複数の仕様のものが存在することが知られています。
前述の通り、iPhone13シリーズのCPUのピーククロック周波数が3.23GHzなのに対して、第6世代iPad miniのものは2.94GHzです。
また、iPhone13/13 miniのGPUコア数は4コアであり、他のデバイスの5コアに比べて少なくなっています。
今のところ、CPU周波数が低くかつGPUコア数が少ないものは確認されていません。
Source: Sanjiv Sathiah/Twitter via Notebookcheck
(ハウザー)