【レポ】弱点をカバー!iPhone+楽天モバイル+IIJmioの組み合わせは好相性

IIJmioのeSIMと楽天モバイルを同時に使っているiPhone

IIJmioのeSIMと楽天モバイルを同時に使っているiPhone
 
楽天モバイルのRakuten UN-LIMIT VIは月々の通信量が1GB未満なら月額料金が無料になったり、通話料金が無料であったりと、ほかにはない魅力的なプランとなっています。しかしながら、ほかのキャリアに比べると電波が届く範囲が狭かったり、1GBの通信量を超えると1,078円になってMVNOを含めると必ずしも安いとはいえなくなったりするのが欠点です。
 
そんな楽天モバイルの弱点をカバーしてくれるのがIIJmioギガプランのeSIMであり、iPhone+楽天モバイル+IIJmioのeSIMという組み合わせで快適かつお得なスマートフォン環境を構築することができます。
 
※記事中の価格表記は税込価格です。

安いけれど不満もある楽天モバイル

楽天モバイルのRakuten UN-LIMIT VIはほかのキャリアにはない安価な料金設定が魅力のプランです。
 
たとえば、
 

  • 月々の通信量が1GB未満なら月額料金無料
  • 通話料が無料(Rakuten Link利用時、一部番号は無料対象外)

 
といった点が挙げられます。
 
また、楽天モバイルでのiPhoneの取り扱い開始に伴い、楽天モバイルでiPhoneを使用する際の機能制限が緩和され、iPhoneユーザーにとっても使いやすいキャリアとなりました。
 
では、楽天モバイルが日本のキャリアのなかで最も優れているかというとそんなことはなく、以下の2点のような不満があります。

電波が届く範囲が狭い

楽天モバイルの基地局はまだまだカバー範囲が狭く、電波が届く範囲がほかのキャリアに比べて狭いです。
 
筆者の場合でも以前は、鉄筋コンクリートのマンションのなかで窓に近いところにいると電波が入るのですが、窓から遠いところにいくと電波が入らなくなるということが起きていました。
 
楽天モバイルは基地局の増設を精力的に行っており、筆者の環境でも最近改善されて家のなかのどこでも電波が入るようになりました。
 
しかしながら、ドコモやauの回線と比べると弱いと感じるのが正直なところです。

1GB以上の通信量ならMVNOのほうが安いケースも

楽天モバイルのRakuten UN-LIMIT VIは、月々の通信量が1GB未満であれば月額料金が無料である点を売りにしています。
 
しかしながら、1GBを超えると月額料金は1,078円、3GBを超えると2,178円、20GBを超えると3,278円となります。
 
一方、たとえばIIJmioギガプランの音声付き2GBは858円であり、通信量が増えるとMVNOに比べて楽天モバイルのほうが割高になるケースが多々あります。月々の通信量に対する楽天モバイルとIIJmioギガプランの音声付きとを比べてみたのが以下の表です。
 

通信量 楽天モバイル IIJmioギガプラン
(音声付き)
~1GB 0円 858円(2GBプラン)
~2GB 1,078円
~3GB 1,078円(4GBプラン)
~4GB 2,178円
~8GB 1,518円(8GBプラン)
~15GB 1,848円(15GBプラン)
~20GB 2,068円(20GBプラン)
20GB~ 3,278円

 
1GBという通信量は、動画を鑑賞したり、SNSを頻繁に使用したりしていると結構すぐに超過してしまいます。
 
人によっては思っていたよりも月額料金が高くなってしまったというケースもあるのではないでしょうか。

楽天モバイルにIIJmioのeSIMを組み合わせて弱点をカバー

そんな楽天モバイルの弱点をカバーできるのがIIJmioのeSIMとの組み合わせです。
 
iPhone XR以降のiPhoneではeSIMを利用することができ、楽天モバイルのSIMとIIJmioのeSIMを組み合わせることが可能になっています。
 
IIJmioのeSIMではドコモの電波を利用することができます。カバー範囲では定評のあるドコモの電波ですので、楽天モバイルのSIMでは通信ができない場所でもIIJmioのeSIMなら通信ができるということもあるでしょう。
 
また、料金面でもメリットがあります。IIJmioギガプランのeSIMは料金が安く設定されており、楽天モバイル単体で使うよりもお得になるケースが多いです。
 
組み合わせた場合の料金と単体で使った場合の料金を比較した表を以下に示します。
 

通信量 楽天モバイル IIJmioギガプラン
(音声付き)
楽天モバイル
+IIJmioギガプラン
(eSIM)
~1GB 0円 858円
(2GBプラン)
440円
(2GBプラン)
~2GB 1,078円
~3GB 1,078円
(4GBプラン)
~4GB 2,178円 660円
(4GBプラン)
~8GB 1,518円
(8GBプラン)
1,100円
(8GBプラン)
~15GB 1,848円
(15GBプラン)
1,430円
(15GBプラン)
~20GB 2,068円
(20GBプラン)
1,650円
(20GBプラン)
20GB~ 3,278円 1,650円
~4,928円
(20GBプラン)

 
このように、極端に通信量が少ない人や極端に通信量が多い人以外は、IIJmioのプランを組み合わせることで料金を抑えることが可能です。
 
IIJmioギガプランのeSIMはまさに楽天モバイルの欠点を補完できるベストパートナーといえるでしょう。

実際の契約から使用開始までの流れ

このiPhone+楽天モバイル+IIJmioのeSIMの組み合わせを実際に試してみましたのでレポートします。
 
iPhone XRで楽天モバイルを使っている状態からスタートです。
 

IIJmioギガプランのeSIMを契約

最初にIIJmioギガプランのeSIMを契約していきます。
 
まずはIIJmioのサイトの右上にある「ご購入 お申込み」を選択します。
 
IIJmioのサイトのトップページの画像
 
申し込み前に準備すべきものが表示されます。今回はeSIMなので、本人確認書類は必要なく、クレジットカードがあればOKです。
 
IIJmioの申し込み画面その1
 
eSIMの場合は「新規契約」を選びます。
 
IIJmioの申し込み画面その3
 
次にSIMの種類とプランを選ぶ画面が出ます。ここで、「データ通信/eSIM」を選び、「データ通信(eSIM)」のなかから使いたいプランを選択します。筆者はお試しということで2GBのプランを選びました。
 
IIJmioの申し込み画面その4
 
この申し込みでの料金が表示されますので、想定したものと相違ないか確認します。なお、IIJmioでは初期費用が1円になるキャンペーンを2021年8月31日まで実施中です。eSIMを安く始めるチャンスといえるでしょう。
 
あとはそのまま指示通りに選択を続けていけばOKです。
 
IIJmioの申し込み画面その6

QRコードを取り込んで準備完了

契約が完了してから少し待つと、IIJmioから「ご利用開始のお知らせ」というメールが送られてきます。筆者の場合は5分もかかりませんでした。
 
IIJmioからのご利用開始のお知らせメール
 
このメールが来たら利用が開始できるのでiPhoneを使ってeSIMをアクティベートします。
 
まず、メール内のアクティベーションコードへのリンクをクリックすると、アクティベーションのためのQRコードが表示されます。
 
IIJmioのeSIMをアクティベートするためのQRコード
 
このとき、すでにIIJmioにログインした状態になっていると、ステータスが「準備中」から変化せずにQRコードが表示されないことがあります。筆者がまさにその状態だったのですが、一度ログアウトしてログインしなおすとうまくいきました。
 
次にiPhone側で、設定→モバイル通信→「モバイル通信プランを追加」を選択します。
 
iPhoneの「モバイル通信プランを追加」
 
すると、カメラが起動し、先ほどのQRコードを読み取ることができます。正しく読み取れると、「”IIJ”からのモバイル通信をiPhoneに追加することができます。」と表示されるので、「モバイル通信プランを追加」を選びます。
 
IIJのモバイル通信プランを追加
 
ここから2つのSIMを使い分けるための設定を行っていきます。設定は後から変更も可能です。
 
まず、iPhone内に2つのSIMが存在することになるため、区別のためにそれぞれに名前を付けます。デフォルトで用意されているものから選ぶことも可能です。
 
iPhone内の2つのSIMに名前を付ける
 
次に、デフォルト回線の選択画面が出ます。今回の場合、電話は楽天のSIMでしかできないので、楽天を選びます。
 
iPhoneのデフォルト回線を選ぶ
 
iMessageとFaceTimeを使うための回線を選択します。データ通信はeSIMのほうで行いたいので、IIJを選択しました。
 
iMessageとFaceTimeで使うSIMの選択
 
最後に、モバイルデータ通信をデフォルトで使う回線を選択します。こちらもIIJ側で通信を行いたいのでIIJを選択しました。
 
なお、「モバイルデータ通信の切り替えを許可」を選ぶと、電波状況や回線利用状況に応じて自動で回線を切り替えてくれるそうですが、楽天モバイル側の通信量をできるだけ抑えたい場合は、この設定はオフにしておいたほうがよさそうです。
 
モバイルデータ通信を行うSIMを選択
 
無事に楽天とIIJmio両方のアンテナピクトが立ちました。
 
IIJmioと楽天モバイル両方のアンテナピクトが立ったiPhone
 
2つのアンテナピクトはホーム画面でも確認することができます。通信に使っているほうが上に大きく、使っていないほうが下に小さく表示されるようです。
 
2つのアンテナピクトが立ったホーム画面

拍子抜けするほど普通に使える

2つのSIMを1つのiPhoneに入れるとなると何となく難しそうなイメージがありましたが、拍子抜けするほど普通に使えてしまっています
 
モバイルデータ通信を行う回線の切り替えは、設定→モバイル通信→モバイルデータ通信からいつでも簡単に行えます。
 
iPhoneでモバイルデータ通信に使う回線の選択
 
それぞれのSIMをON/OFFすることも可能です。
 
iPhoneでそれぞれのSIMをON/OFFする
 
アクティベーションさえしてしまえばあとはほとんど労力なく使うことができ、しかも料金を抑えることが可能となります。

組み合わせ時の注意点

iPhone+楽天モバイル+IIJmioギガプランのeSIMの組み合わせは便利でお得ですが、注意点もあります。

楽天モバイル側は物理SIMを選択する必要がある

iPhoneシリーズでは、複数のeSIMを内部に記録できるものの、同時に使うことができるeSIMは1つのみです。
 
このため、楽天モバイルのほうは物理SIMを使用する必要があります。

楽天モバイル側のSIMでたまに通話か通信しておく必要がある

楽天モバイルでは、通話あるいはデータ通信利用が連続180日間なければ解約対象になります
 
解約前に事前通告があるとのことですが、定期的に楽天モバイル側のSIMで通話あるいは通信を行っておいたほうが良いでしょう。

iPhone+楽天モバイル+IIJmioギガプランのeSIMでさらに快適に

料金面で大きな魅力のある楽天モバイルですが、不満点もありました。
 
しかしながら、それらの不満点はIIJmioギガプランのeSIMでかなり解消することが可能です。
 
iPhone XR以降で実装されたeSIMは、この組み合わせのためにあるではないかと思うほどの快適さで使えます。
 
IIJmioでは2021年8月31日まで初期費用を1円にするキャンペーンを行っており、今がチャンスです。対応環境をお持ちの方はぜひ一度試してみてください。

 
 
Source:IIJmio楽天モバイル
(ハウザー)

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この記事を書いた人

本職はSoCの設計者。このためPCやスマホのHW/SW両方に造詣が深く、その知見に基づいた記事を執筆している。スマホ歴はiPhone4→(Android)→iPhone XR→13 Pro。

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