18GW以上のクリーン電力がAppleのサプライチェーンに供給。2020年の3倍以上

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Appleは現地時間4月17日、世界中のクリーンエネルギーと水への投資を強化すると発表しました。同社は、2030年までにバリューチェーン全体でカーボンニュートラルを達成するという目標(Apple 2030を掲げています。現在、18ギガワット以上のクリーン電力がAppleの世界中の事業及び製造サプライチェーンに供給されており、これは2020年の3倍以上にあたるということです。

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Appleのサプライヤーは昨年、120億ガロン以上の水を節約

同社は、2030年までに水ストレスが高い事業所で企業活動に使用される水を100パーセント供給するという目標も掲げていますが、今後20年にわたって、帯水層や川の回復、飲料水のための資金調達などによって70億ガロン近い水を供給する新しいパートナーシップを開始するとしています。

Appleによると、同社のサプライヤーは昨年、合わせて120億ガロン以上のきれいな水を節約し、2013年に水の節約に取り組むサプライヤーを支援する「Supplier Clean Water Program」が開始されて以来、合計760億ガロンの水を節約したということです。

同社はこれまで、Apple 2030の一環として同社関連の事業全体でクリーン電力を使用すること、およびカーボンニュートラルになることを世界中のサプライヤーに呼びかけてきました。これにより、Appleの直接製造費支出先の95パーセントに相当する320社以上のサプライヤーが変革を先導してきた結果、現在、サプライチェーンで16.5ギガワットの再生可能エネルギーが稼働しています。

Appleによると、昨年、サプライチェーン全体で2,550万メガワット時以上のクリーンエネルギーが生成され、1,850万トン以上の炭素排出を回避できたということです。

充電に必要な全ての電力に相当するクリーンエネルギーを生成

Appleはまた、2030年までに充電に必要な全ての電力に相当するクリーンエネルギーを生成することを約束していますが、これについての最新の取り組みについても発表しています。

同社によると米国では、Appleはミシガン州全体にわたるソーラープロジェクトのポートフォリオに投資しており、今年後半に132メガワットのクリーンエネルギーを供給するべく建設が進められているということです。なお、スペインでは国際的な太陽光発電所開発プラットフォームであるib vogt社と協力して投資を行なっており、そのプロジェクトが2024年末までに稼働開始すると、105メガワットのソーラー電力が生成されるとしています。

Apple 2030に向けてのその他の取り組み

米国では、iOS16.1で、iPhoneの二酸化炭素排出量を削減することを目的とした「クリーンエネルギー充電」機能が追加されました。この機能を有効にしてiPhoneを充電器に繋ぐと、iPhoneは近くのエネルギー網における炭素排出量の予測をし、よりクリーンなエネルギー源を使用している時に充電時間を最適化します。

Appleは2030年までに全ての製品をカーボンニュートラルにするという目標も掲げていますが、昨年にはApple史上初となるカーボンニュートラル製品「Apple Watch Series 9」も発売されました。気候変動は現代における重要な問題となっており、Appleはこの問題に以前から積極的に対処しています。

日本ではプラスチックごみを削減するためにスーパーのレジ袋が有料になったり、ストローをプラスチック製から紙でできたものに変える企業も増加しています。しかしどれも、「中途半端」だという批判的な声もあり、筆者も同感です。ただ、Appleをはじめ、このような対策を取る企業が増えるほど、環境に与える影響は大きくなるため、現在の世の中の動きは決して無駄ではないと思っています。

Source:Apple

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この記事を書いた人

本職はWebデザイナーでMacBook Airを10年以上愛用中。iPhone Maniaのライターとしては、2020年から活動開始。iPhone歴は4s→6→7→XS→12 Pro Max。

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