スマホ通信サービス乗換え検討は26.9%、楽天モバイルが乗換え候補で連続首位

iPhone14 Pro iPhone12 Pro Max

スマートフォンで利用している通信サービス乗り換えに関する調査結果をMMD研究所が発表しました。現在利用している通信サービスからの乗り換えを検討している割合は26.9%でした。乗り換え先として最も検討されているのは楽天モバイルでした。

目次

通信サービス、乗り換え検討中は26.9%

MMD研究所の「2024年2月通信サービスの乗り換え検討に関する調査」は、18歳〜69歳の男女40,000人に聞いた予備調査から、通信契約をしているスマートフォンを所有する36,643人を対象として実施しています。調査期間は2024年2月2日~2月5日です。回答数を人口分布に合わせるため、ウエイトバック集計をしています。

現在利用しているスマートフォンで利用している通信サービスからの乗り換えを検討しているかを尋ねたところ、最も多かったのは「検討していない」の69.9%でした。

「他の通信サービスへの乗り換えを検討中」は26.9%、「解約を検討中」が3.2%でした。

MMD研究所「2024年2月通信サービスの乗り換え検討に関する調査」

乗り換え時期は7月以降が28.9%、3カ月以内が約半数

他の通信サービスへの乗り換えを検討している9,841人のうち、乗り換え時期を決めている人は28.9%で、約7割の71.1%は乗り換え時期を決めていません。

乗り換え時期を決めている回答者の具体的な乗り換え時期として、最も多かったのは「2024年7月以降」の36.9%でした。

以下、「2024年4月中」と「2024年5月中」がともに14.8%、「2024年3月中」が12.0%などと続いています。3カ月以内(5月まで)での乗り換えを予定している回答者は51.2%と約半数でした。

MMD研究所「2024年2月通信サービスの乗り換え検討に関する調査」

乗り換え検討理由、トップは「料金が高い」30.4%

他の通信サービスへの乗り換えを検討している回答者に聞いた、乗り換えを検討している理由(複数回答可)として最も多かったのは「料金が高いから」が30.4%で、2位に約20ポイントの差をつけています。

以下、「他社のサービス、特典を魅力的に感じるから」が11.0%、「通信が繋がりにくいから」が10.4%などと続いています。

また「特に理由はない」という回答も25.0%みられます。

MMD研究所「2024年2月通信サービスの乗り換え検討に関する調査」

乗り換え先候補、楽天モバイルが2回連続で1位

他通信サービスへの乗り換え検討者のうち、具体的な乗り換え先を検討している6,141人に、最も検討している乗り換え先を聞いた結果が以下のグラフです。なお、NTTドコモからahamo、auからpovo、ソフトバンクからLINEMOへの乗り換えも含みます。

最も多かったのは楽天モバイル(MNO)の22.5%でした。2位はY!mobile(13.6%)、3位はUQ mobile(12.6%)でした。

2023年9月に実施した前回調査の結果と比較すると、楽天モバイルの首位は変わりませんが、Y!mobileは3位から2位に、UQ mobileは2位から3位となり、順位が入れ替わっています。

前回調査からの増減をみると、楽天モバイルが1.8ポイント増で最も大きく、auが0.9ポイント増、Y!mobileが0.6ポイント増加しています。

MMD研究所「2024年2月通信サービスの乗り換え検討に関する調査」

3大キャリア利用者は同系列への乗り換え検討が最多

具体的な乗り換え先を検討している6,141人について、現在利用している通信サービスごとに最も検討している乗り換え先を分析したのが以下のグラフです。

3大キャリア利用者が検討している乗り換え先は、NTTドコモ利用者はahamo、au利用者はpovo、ソフトバンク利用者はY!mobileがそれぞれ最も多く、同じキャリアの電波を使えるプランへの乗り換えを検討する傾向が伺えます。

また、ahamo利用者の乗り換え先としては、NTTドコモが27.2%で最多でした。

以下の4サービス利用者の、最も検討している乗り換え先としては楽天モバイルが最多でした。

  • povo利用者 → 楽天モバイル(28.6%)
  • UQ mobile利用者 → 楽天モバイル(28.4%)
  • LINEMO利用者 → 楽天モバイル(30.6%)
  • Y!mobile利用者 → 楽天モバイル(32.7%)

楽天モバイルは、すべての通信サービス利用者において乗り換え先候補の1位または2位に入っており、満遍なく乗り換え先として検討されています。高速データ通信を無制限で利用できて月額3,168円(税込)という「Rakuten最強プラン」を幅広いユーザーに訴求できていると考えられます。

楽天モバイル利用者の乗り換え先としては、MVNO(20.9%)が最多でした。MVNO利用者の乗り換え先として最多だったのはMVNO(24.7%)でした。

MMD研究所「2024年2月通信サービスの乗り換え検討に関する調査」

乗り換え意欲が低いのは現状への満足?MNPが面倒そうだから?

スマートフォン利用者のうち、通信サービスの乗り換えを検討している割合が26.9%と3割弱で、約7割は乗り換えを検討もしていません

この結果が、利用中のサービスに満足しているからであれば良いのですが、乗り換えは手続きが面倒そうなどの消極的な理由で、納得のいかないサービスを使い続けているとしたら残念なことです。

総務省の主導により2023年5月に導入されたMNPのワンストップ化ですが、2023年7月にMMD研究所が実施した調査では認知率が13.9%と低迷していました

総務省は2023年11月に、「1円スマホ」の規制強化とあわせて、乗り換え促進のための広報を強化する計画を発表しています。

Photo:MMD研究所

この記事がお役に立ったらシェアお願いします

この記事を書いた人

2013年からライター&編集担当として活動。2007年、駐在中のシリコンバレーで発売直後の初代iPhoneに触れて惚れ込む。iPhone歴は3GS→5s→6 Plus→7 Plus→XS Max→12 Pro Max→14 Pro。

特集

目次